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TRN V90 Pro 2DD+4BAのハイブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(TRNアリエク公式)
TRNよりリリースされたV90 Pro。
V90といえば私が初めて買ったTRNイヤホンです。金属筐体・大きなベント・ハイブリッド構成と
初めて出会う要素が多く、それまで使ってたイヤホンとは全然違う音を聴かせてくれたことで
よりどっぷりといわゆる中華イヤホンにハマるきっかけとなった思い出深いイヤホンでした。

そんなV90のPro版というネーミングですが見た目や構成を見ると
10mmのLCP振動板DDと6mmのチタンコート振動板DDの辺りはMT4等で見られた異経コンボ。
そこに4つのBA。この部分はST7から1個抜いただけで同じドライバ。
デザイン的にも構成的にもV90っぽさは感じられないですね。


qdc端子で透明度の高い樹脂筐体+少し厚みのある亜鉛合金フェイスプレート。

構成の割にはかなりコンパクトにまとまった大きさ。ドライバがギチギチに詰まっているのが見えます。
DDの真横をノズルに納まっているBAに向けた配線が伸びてるのも丸見え。
内側はなだらかでクセのない加工。ノズルはやや深めの角度。返しの部分が妙に長いノズルですね。
コンパクトさもあって装着感はまぁまぁ良好。ノズルの角度でちょっと収まりが悪い人はいそう。

音質としては良くも悪くも低価格帯のハイブリッドらしいイキのいいドンシャリ。
サブベースからミドルベースまでかなり濃い目の低音。ミドルベースが柔らかめでグイグイ前に出てくる。
サブベースの辺りは反応こそ強いがかなり引き締まって聞こえる。
中高音合わせると全体的に音が若干固く、この辺りはMT4/Proで感じたタイトさと近い印象。
このミドルベースの柔らかさとそれ以外のタイトさが組み合わさってなんとも雑に元気な雰囲気を出しています。

中高音はちょっと腰高で、パンチ強めの刺激感。
分離感は結構高いので低音の強さに負けず気持ちの良い抜けがある。
ギター系は結構良いがホーン楽器や高めの女性Vo、ドラムの金属系は軒並み硬さが目立つ。
特にドラムのリムショットみたいな音が結構強い。ここを楽しめるか刺さるかで大分評価が分かれるところ。
個人的にこういう刺激はちょっと苦手でした。

ただ動画を楽しむ分にはこのイキの良さが全体をくっきりハッキリ聴かせてくれるので良かった。
V90 ProはST7と同じく、この構成で発売時に三千円以下にセールされていたこともあり話題だったけど
音でいうとお安いなりに雑な面もそれなりにあるなぁという印象でした。
ロマンがあるけど無難に完成度の高さを求めるならKZの低価格帯の方が最近は強いなと思います。
現状Amazonで取り扱いもはじまっていないので、どうしても気になるという方はアリエク経由で。


個人的好み度:10点満点中/7点
完成度:10点満点中/8.5点

TRN BAX PRO ブランドフラグシップイヤホンのPRO版

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNより以前にリリースされたBAXという静電ESTドライバを搭載したイヤホン、BAXのPRO版。
BAXはかなり派手な見た目とサウンドで、価格帯も派手だったのでスルーしてたんですが
今回のBAX PROはかなり評判が良さげだったので思い切って購入してしまいました。

sonion製の静電型ドライバー2基にknowles製のBA2基、ベリリウムコーティング振動板の二重磁気10mmDD。
構成だけで高級感というか、TRNがお金をかけて作ったイヤホンなんだなと思わせます。


価格帯の割に端子は相変わらずqdc。
本体はかなり大型の全金属。しかし軽量な合金なので装着疲れは全くありません。
ノズルが短く根本も少し盛り上がってるタイプですが、シンプルな形状と軽量さが相まって
案外クセの無い装着感。
内側にベントがありますが、目を引くのはフェイスプレート側の開放的な機構。
半開放なので音はそれなりに漏れます。
スイッチが3つ搭載されており、6つのスタイルに変更可能。
個人的にスイッチングはいじって楽しむというより気に入らなければ変更してみるくらいの認識ですが
今回は主にバランス型という全スイッチが数字側に入ったチューニングで書いています。

音質としては重厚感のある低音と開放感がメインのスピーカーやヘッドホンのような鳴り方をする音。

サブベースからミドルベース、中低域までとにかく音が太くて余韻もしっかりとある。
背面の開放機構が効いているのか、とても濃いのに中高音が埋もれる感じは全く無い。
ダンスミュージックでもロックでも、ポップスですら大型のスピーカーで聴いてるかのような
包みこまれる低音域が気持ち良い。
イヤホンは元々耳の穴を塞ぐように突っ込むという性質上、低音は盛って聴こえやすいですが
そういった圧のある低音域とはひと味違うステージ感。

中高音域は案外大人しめ。スイッチングで多少変化しますがTRNらしい寒色系のキレや解像度を想定していると裏切られるかも。
濃厚な低音域に負けないようになのか、解像度は高めながら刺激感は並。
高音域の金属的な残響感はナチュラルで良いが中音域は少しモタっとした重さがある。
アコギやピアノのサウンドに対しては艷やかで非常に官能的ですらある。
しかしその辺りがギターサウンドだと「もうちょっとキレ欲しいな」と思わせる重さを生み出してる。
価格帯が価格帯なので決してウォームでもっさりしてるとか言うほどではないけど
SIMGOTのEA2000のように反応のよい金属的なキラキラ感とパンチのある中音域の方が個人的には好み。

これが3万前後ならまだしも、定価5万程度と考えると少し他にも良い候補があると思ってしまいます。
ただし濃くて開放的な低音域と、艶のある中低域は他のイヤホンには無い魅力。
試聴環境が無い中華イヤホンでは中々手を出しにくい価格帯ですが、少しでもピンときたら
大型セール等の時に狙ってほしい面白さはあります。


総評
オススメな人:とにかく低音。スピーカーやヘッドホンのような盛った低音と開放感をイヤホンに求める方。
個人的好み度:10点満点中/8点
完成度:10点満点中/9点 付属品は価格帯に恥じない豪華さ。

TRN MT5 千円台の金属筐体1DD

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNのMTシリーズ最新作。今度は1DDになって登場したMT5。
MT4/Proはどちらも6mm+10mmの2DDイヤホンでしたが、今作は10mmのDD一発。
おまけに全金属になって帰ってきました。

qdc端子で、DDが減ったせいかよりコンパクトなデザインになりました。
ツヤッツヤの亜鉛合金筐体で重みはずっしり。
内側の形状は心做しかSIMGOT系の段差のあるタイプに似ている。ベントはDDの上に一箇所と、実はpinの近くにも四角い隙間タイプのが一箇所。
ノズルは短めで根本から斜めにまっすぐ伸びている感じ。この太めの段差がしっかり耳に嵌まるので
重さによる装着感への影響は感じませんでした。

DDについてはLCP振動板を採用した二重磁気ドライバ。
R側の筐体にはなぜか「チタニウムダイヤフラム」という怪しい表記もありますがLCP振動板です。

音質としてはタイトでパンチのあるドンシャリ。
サブベースはそこまで深くないが、ミドルベースはそれなりに量感がありつつも締まりの良いソリッドな音。
個人的にはMT4よりはProに近い。密閉型でありながら、ずっしりとした金属筐体のおかげか、1DDにまとめたおかげなのか
狭い箱で鳴っている感覚はあるが全くボワつかない。
TRN conchはサブベースのほうが重くミドルベースはあっさりめでしたがMT5は逆。
orcaに関しては未試聴なので比較できませんが、私が今まで経験してた低価格帯TRNの中でも好感触。

中高音に関しても解像度は並ですが分離感もそこそこにパンチが強い。いかにも金属筐体だなという響きも伴って
結構刺激的。とはいえ女性Voが刺さるとかそこまでではなく、ドラムの金属系やドラムのスネアがかなり硬めかなという程度。
金管楽器が主体の楽曲だと人によっては少し苦手な刺激かもしれない。

今年の前半にはKZ系の低価格帯が新しいDDを搭載して何種か出たものがかなり出来良く、時代はKZや!なんて思ってたんですが
TRNの低価格帯も先日レビューしたV10 proをはじめ評判を集めてますね。
特に今作MT5は日amazonでも千円台で買える全金属筐体とかなり異色の存在。
決して値段なりに品質を落としてるというわけではないレベルの出来なので、金属のイヤホンってどうなの?と興味のある人は
amazonでも、人によってはアリエクでクーポンや送料調整についで購入しても損はないと思います。



総評
個人的好み度:10点満点中/8点
完成度:10点満点中/9点



TRN V10 PRO 2DD+2BA  やたらと距離が近い楽しいドンシャリ

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNよりリリースされたV10というイヤホンの後継機(といいつつ名称だけで構成的には別物らしい)。
大きさの異なる2DDと2BAを搭載しつつ日amazonで約二千円のお手頃ハイブリッドイヤホン。V10 PRO。
TRN公式Xの抽選で当選したものです。



qdc端子で非常に透明度の高い樹脂と金属製フェイスプレート。
プレートは結構重みがあるので多分亜鉛合金系。半開放のような大胆なデザイン。
シルバーとブラックの2色で、ブラックは加工的にはツヤツヤだけど色味はマットな質感。金属っぽさがない感じ。
ベントは小さいDDの真上に一箇所のみ。 プレートでだいぶ開放してる分最低限で済ましてるっぽい。
ノズルはやや深めの角度。僅かに凹凸のある薄めのボディは装着感良好。
多少重くても付けたら何も気にならない。
メタルメッシュが目立つけど音漏れは見た目ほどじゃないです。

DDは10mmのベリリウムコート振動板と6mmのチタンコート振動板の組み合わせ。
TRNではMT4が同じデュアルDDでしたが、そこに2BAをプラスした音がどうなっているのか。

近づくとDDの磁力でくっつく

音質としてはゴリッゴリの低音とドライな中音域が近距離でやりたい放題なドンシャリ。
MT4とMT4 PROの二機種では膨らみすぎだったり、FPを開放的にすることでソリッドに近い低音域になっていたが
V10 PROでは重みをしっかり残しつつ、半開放にすることで適度にウォーム感を逃がしたように思えるバランス。
サブベースからミドルベースまで力強くゴリゴリと前に出てくる。
ベリリウムコートの影響か引き締まりつつも重みが深い低音で、ミドルベースに関しては深さはそれほどじゃないが
開放的なベントが確保されているにも関わらず圧力は並以上に出てる。

中高音はどちらかというとウォームな低音に比べ結構ドライ。
2個ともBAはノズル内部に配置されているのでゴリゴリな低音に負けず埋もれずしっかりと主張してくる。
6mmのDDが中音域のパンチをしっかり確保してるのでドラムのスネア等がだらしなく埋もれたりはしない。
男性Voも女性Voも伸びこそ並だが艶や力強さはしっかり目。
そこにドラムの金属類等の高音域は2BAで補強してるという印象。
MT4 PROは2DDのみだったので金属的な音の質感がどうしても弱めだったがうまくグレードアップされている。

分離感は悪くないがいかんせん全体的に圧力が凄いので良い意味で馬鹿っぽい。
高音域以外ステージから降りて目の前で音出してる?ってくらい近距離で楽しいです。
手頃な価格帯で全体的に元気なイヤホンが欲しいと言われたらかなりオススメできる。
見た目の割に抜け感はそこまで強くないし、TRNらしい寒色系ドンシャリが欲しいなら話は変わってくるが
音的にはドンシャリ好きなら誰でもオススメ出来る程度には強い。



総評

個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/8点(ブランド恒例ですがFPとの接着部にノリがベタベタはみ出てるビルドクオリティ)

TRN ST7 2DD+5BAハイブリッド 

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNよりリリースされた10mmと6mmの2DD+5BA構成のハイブリッドイヤホン。ST7。
構成的にそれなりの価格になるかと思いきや日アマゾンでも四千円台と手頃な価格。
円安なご時世でこれは行くしか無いと手を出した人も多いかもしれない。



見た目はST5と違いST2、あるいはCS2と同じような筐体。本体はそこそこ薄めの部類だけど
しっかりと凹凸のあるタイプ。
内側は透明で、外側は黒か白の不透明な樹脂。TRNのロゴのみというシンプルなデザイン。
qdc端子でベントはDDの真上と、その1cmほど側にもう1個。
ノズルは長さ角度ともに標準的だが根本が少し太く盛り上がっており、凹凸のしっかりしたフィンと相まって
装着感はかなりガッチリしてる。
過去のレビューを見て思い出したけど私の場合は左耳だけこのフィンがあたって1時間もせず痛くなってくる。
大きめなイヤピで調整するのも難しい形状なので、同形状のイヤホンが合わなかった人にはこれも合わないと思う。

音質としてはTRNらしい寒色系ではなく少しウォーム寄りなバランス。
DDが10mmサイズのLCPと6mmサイズの複合振動板で、10mmサイズのDDが低音域を担当してるだけあり
サブベースの辺りはかなり力強く響く。ガッチリとした装着感の影響もでかい。ミドルベースは割と並かちょい薄め。
全体的に柔らかく、そこまでボワつきはないが後述する中高音が5BAとは思えないほど大人しめのチューニングな影響で
ウォームな傾向になっている。
TRNといえば比較的寒色的でソリッドなベースの傾向があるけどもST7は少し異色な存在ですね。

中高音は低音域の雰囲気に漏れず柔らかく、解像度自体はある程度感じるのですがキレはかなり抑えめ。
広いホール会場の最後方で聴いてるようなボヤっとした音像。
女性Voや金管楽器の辺りだけはBAらしく伸びてくるけどそれ以外がおとなしいので相対的にパンチが少し煩く感じてしまう。
鳴らし込むにつれて少しずつ晴れていく感じはしたのですがリケーブルでの調整も視野に入れたほうが良いかも。

リラックスした雰囲気に合うかというと一部の伸びがキツいし、
しっかりと音楽を聴き込みたい時だと全体的な音像ははっきりしないし、どちらの用途でもしっくりは来ない。
映画やラジオ、作業通話等のながら聞きとしては悪くありませんが、装着感が長時間にはキツめなのでオススメする理由には難しいところ。
2DDの効果はまだしも、5BAも必要だったのか疑問に感じる音でした。

構成的にお買い得感があるのは間違いないが音質的には最近の低価格帯KZや、ご時世的に円安が反映されてしまったが
似たような形状のST2の方がオススメ出来ると思いました。
後はSNSでもみかける「最初から糊でベタベタ」問題で心象が更に良くない。そこはTRNらしさなんですけども。
品質的にも音質的にもオススメはしにくいけど、イヤピやケーブル、鳴らし込み等で
試行錯誤して遊ぶのが好きな玄人には良いおもちゃかもしれません。



総評
オススメな人:なし
個人的好み度:10点満点中/3点 
完成度:10点満点中/6点 

TRN Azure Dragon 14.6mm平面駆動ドライバ搭載のほぼ開放型イヤホン

 


今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)(Linsoulリンク)
TRNより販売された蒼龍の名を冠する平面駆動搭載イヤホン。Azure Dragon。
四神獣モチーフのシリーズですね。
とはいえ各々特別関連性のあるモデルかと言われればそうでもない。
特に今回のAzure Dragonは価格帯からしてかなり気合の入った別格の出来。



qdc端子で全金属製ですが軽量なボディ。kirinのような丸っこい形状をしており、装着感は非常に良好。
気持ち深い角度の標準的な長さのノズル。根本からなだらかに太くなっていて痛みはないが
ずれにくいタイプ。軽量なので耳でしっかり支える感覚もなく、何時間付けても平気なタイプ。
開放的なデザインのフェイスプレートは濃紺をベースに蒼い装飾が施されたなんともおどろおどろしいな、
神秘的なような、モンスターハンターでありそうな面白デザイン。
ヘタなゲーミングなんたらよりもゲーミングっぽいです。


ベントは内側にも一箇所。そしてノズルの根本に何か変な色が見えます。
kirinでもあったノズル交換機構です。
短めの高音域強調ノズルと、デフォルト装備の標準ノズル、それに長めで経の狭い高音域減衰モデル。
フィルターではなくもう少し物理的にチューニングを変化させる手法ですね。
個人的にはノズルの長さで大分装着感変わってしまうので困りものですが、逆に言えば装着感で泣く泣く手放すということも無いのか。




ちなみに付属品のケーブルは恒例の2.5~4.4mmプラグ交換可能タイプ。バランス化の為に追加でケーブルを買ったり
リケーブルの手間がはぶけるヤツ。

音質としては超開放的なヌケと解像度の高い中高音と広がりのある低音域が超気持ちいいドンシャリ。
まずこのイヤホン、平面駆動ドライバの真上にチューニング用のcavity(空洞)パーツがあるとはいえ
背面がメッシュプレートの上に半分空いてるようなデザインなので開放感が非常に高い。
その恩恵が全ての音に出ているような個人的ベスト平面駆動イヤホン。

サブベースはしっかりと音圧があり量感も多め。ヌケが良いのに力強い。
勿論圧的な意味では密閉のソレに若干劣るんですが横に広く全体を支えてくれる。
派手な楽曲で物足りなくなるような薄さはありません。
ミドルベースはサブベースに比べると薄めだが存在感は並以上。
ソリッドさは余りないので、クールな中高音との温度差はある。
元から存在感強めのベースギターや歪んだ太めのギターだとより強調されてゴリっとくる。

中高音域は解像度と分離感が高めで広がりが強い。金管楽器やコーラスのキレや伸び、綺羅びやかさが気持ち良い。
ギターのカッティングも非常に気持ち良く鳴らしてくれます。
平面駆動だと中音域が独特の耳に障るむず痒さのような刺激感がでることもあるんですがそれも無し。
高音域も刺さるギリギリまで伸びてくれるが、開放的な機構のおかげかある一定以上の刺激は抑えられてるように聴こえる。
何より全体的にヌケが良いのでライブ音源でもスタジオ音源でもどこか広い部屋でスピーカーで聴いてるような、
程よい距離感と包みこまれる感覚が同居している。
S15だともう少し距離感が近く、ナイチンゲールは距離感はもう少しありつつも、その分煌めきのある刺激感は弱めでした。
無論この辺りは好みの領域ですが個人的にAzure Dragonは今まで触れてきた平面駆動の中で一番好み。
デザインがちょっと個性的すぎるように見えて、実物は案外落ち着きがあってクールですよ。
音漏れを含めて外で使うには多少勇気がいるかもしれませんが。

濃いめで全体を広く支える低音域と綺羅びやかで分離感の良い中高音が好みなら是非手を出して欲しいイヤホンです。

総評
オススメな人:開放的でかつパワーのあるイヤホンがほしいと思っていた方。
個人的好み度:10点満点中/12点
完成度:10点満点中/10点

TRN Conch 10mmのDLC(ダイヤモンド炭素振動膜)一発の寒色系

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNよりリリースされた「巻貝」の名を冠する10mmDD一発の金属筐体イヤホン。Conch。
豪勢な付属品付きで何故かAmazonでもセールで4000円を切ることもある、本当に採算が大丈夫なのか不安になる。
もといコスパが異常だと騒がれているイヤホンです。



qdc pin端子でその名の通り巻貝のような独特の形状をしていますが、この丸っこさが耳にちょうどフィットする。
TRN TAシリーズを彷彿とさせる鏡面仕上げのシルバーボディと程よい主張のロゴが高級感を出しています。
公式を見ると液体金属金型(直訳)的な事を書いています。いつもどおりの亜鉛合金系に見えますが
見た目の模様や内部の凹凸含めかなり優れたデザイン性を確立したと主張したいのか。

小難しいことはよくわかりませんが言うだけあり金属製のノズルまでかなり成形がバッチリ決まってる気がします。
というかこの価格帯でフィルター部分だけでなくノズルそのものが交換できるのは凄いですね。
追加購入ではなく付属品として2種類の交換ノズルが付いています。
デフォで装着しているのが黒いシリコンリング。
僅かに中高音を強調する青いリングの付いたノズルと、2つを下げ相対的に音を落ち着かせた赤リングノズル。

交換可能ノズルにありがちな返しが強いヤツ

リングの色以外、見た目はほぼ同じ

この時点で既に豪勢なのですが付属ケーブルが2.5mm 3.5mm 4.4mmと交換可能なタイプ。
イヤーピースもTRNが別売りで販売しているタイプがサイズ別に付属していますし、
パッケージもデザインがシンプルながらしっかりしている(現行版は既にデザイン変更をしたようですが)

装着感としては少々ノズル~根本の延長線が長いためイヤピで支える感覚があるものの良好。
左右表記の部分に大きなベントが1箇所と、ノズルの根本付近にも1箇所。
外側には一切ベントがありませんが、主にこのどでかい1箇所から結構音漏れはします。
方向的に馬鹿みたいには漏れませんが音の傾向的にも結構漏れた音ははっきり聴き取りやすいかも...。

音質的には非常に寒色傾向の強い透明感のあるドンシャリ。
見た目や構成からSIMGOTのEA500みたいな音がするんだろうかとイメージしていましたが当たらず遠からず。
低音域はサブベースは比較的重めですが、ミドルベースあたりは余韻が少なく気持ち薄めに感じる域も。
全体的な量感自体は標準以上にあると思いますが、金属筐体で大きなベントがあることで余分な膨らみがなくソリッド寄り。
イヤーピースを普段より小さめにして奥まで押し込むとそれなりの膨らみが出ますが、後述の中高音が尖っているだけに
相対的に気持ちアッサリ目に感じます。

中高音域はconchの真髄とも言える繊細さ、粒立ち、パンチを兼ね備えたかなり気持ちの良い音に仕上がっています。
EA500含め、KBEARのAuroraやSee Audio yumeⅱなど、ギターのサウンドが気持ち良いイヤホンはいくつかありますが
どれも価格帯的には1万前後~はするようなイヤホンでした。
TRN Conchは音場の広さ的には並か少し広めくらいですが中高音における分離感の良さと解像度の高さが強い。
先日紹介したKZ PR3は人によっては苦手ともいえるクセのある硬さだったけどConchは大分一般的な硬さ。
高音域も中音域に負けずしっかりと主張してくるので曲によって遠いというのも感じない。
寒色系って何!という人には一つの指標に出来るくらいの出来の良さだと思う。

低音域が相対的に大人しく聴こえてしまう傾向はあるが、
もう少し盛りたい。程度ならイヤピの変更やノズル変更でカバーできる範囲。
鏡面仕上げなので指紋が付きやすい宿命はあるものの、扱いやすい方だと思う。
何よりもこれだけ付属品がついて五千円すら下回っているのは中々におかしい。
ノーマルの黒ノズルでも十分寒色として完成度が高いですが、より尖らせたいなら青ノズル。
気持ちウォームに寄せて落ち着かせたいなら赤ノズル。
どちらもしっかりと変化を感じられて良きです。



総評
オススメな人:ギターサウンドを気持ちよく聴きたい人。寒色系に興味がある人。
個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/9.5点 (左側内部にはみ出た接着剤が見えたので 音はまだしもやっぱTRNだなと)

TRNはこういうのが「比較的多い」です


TRN MT4 Pro 2DD搭載低価格機のHBBコラボver

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)

TRNのMT4がHBB氏によるコラボでリニューアル。Pro版としてリリースされました。
基本的な形状は変わっていないように見えて、プレートもDDも結構仕様が細かく変更されている。
qdc端子であること、内側が樹脂筐体でベントの位置やノズルの形状は同一。
パッと見て分かる通りフェイスプレートが前作では控えめ(?)なデザインだったのに対し
Pro版は金属メッシュでの大きなベントが搭載された。
カラーリングはこの眩しいブルーに加えて落ち着きのある黒やピッカピカのシルバーの3種。


HBBロゴがさりげなく入っている

軽量で装着感が良好なのも前作譲り。(MT4のレビューはコチラ)
DDも前作と同じく10mmと6mmのデュアルDD構成。
しかし振動板がDLC(ダイヤモンドライクカーボン)とチタニウムプレートに変更となった。
MT4自体も二千円ちょいで購入出来る割にパワーを感じさせてくれる低音重視の良いイヤホンでしたが
この辺りがどう音質変化に加わったのか。

音質としてはハウジングの大型メッシュ搭載ということもあり、低音にパワーがありつつ非常にヌケの良いドンシャリ。
10mmのDDはベリリウムコーティングからDLCとなったが、重さと柔らかさのバランスがちょうど良い塩梅。
MT4では多少膨らみがちで、密閉型なこともあり低音が主体となっていたが
Pro版では出足こそしっかり重いが余韻があっさりと抜けるのでウォームな雰囲気は無くなった。
低価格機ながらソリッドベースに近い、昔のオーテク好きに刺さりそうな音。

中高音域はMT4からかなり雰囲気が変わった。
丸く刺激弱めだった中音域+6mmという小型から10mmの低音に負けじとパンチを出していた高音域がMT4。
Pro版ではヌケよくシャープに、多少分離感も上がって大分開放的な傾向になった。

金管楽器やギターのカッティングが丸く聴こえたMT4に比べ、金属的な質感こそ伴わないが
しっかりとソリッドに、刺激感を出してくれるようになった。
背面のメッシュプレートがかなり良い仕事をしており、刺さるような強い刺激にはなっていない。
Voに関しても基本的には凹まず前に出てくるように。
MT4だと男性Voには艶や力強さを出す方向性だったがPro版は男性も女性もしっかりと前に来る。
傾向的には多少軽くなったけど分離感が向上した分、コーラスが重なっている曲が気持ち良く聴ける。


大きな背面ベントで音漏れが不安な人もいると思うが、想像よりは漏れないです。
電車内のような雑音のある場所なら、適切な音量で聴く場合に限りもろに聴いてる曲がわかるような漏れ方はしないと思われる。
特に外からの音は通常の密閉型イヤホンと指して変わらないくらいの遮音性があります。
価格的にはこちらもお安く、前作と現状600円ほどの差で2950円。
先日紹介したZERO:2も非常にオススメの一台だったけどMT4 Proも非常にオススメ。
装着感で言えばMT4 Proの方が万人向けでもある。ただし、MT4 Proの方が少し音量が取りにくい。
勿論、密閉で低音がより強いほうが好み!という人には無印のMT4も。好みで選ぼう。



総評
オススメな人:ヌケの良さを重視する方、ソリッドなベースが好みの方。
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/10点 

TRN MT4 2DDなのに安価なパワーイヤホン

 


今回ご紹介するのはコチラ。
TRNからリリースされた10mmと6mm2つのDDを搭載したイヤホン。MT4。
qdc pin端子で、フェイスプレートは薄めの亜鉛合金。樹脂筐体で大きさはコンパクト目。
少しだけ凹凸があり、ノズルも角度が付いてるので装着感は良好。
大体フェイスプレートには大きくモデル名があったり、MT3のように目立つ模様がデザインされてますが
MT4はかなり丸く収まったデザイン。外使いしやすくて良いですね。
ベントは内側に2箇所。小さい方のDDの真上と、もう1個はpin端子付近にあります。
離れた距離で真横に2つ並んであるのは珍しい気がする。
DDは10mmの方がベリリウムコート、6mmは軽量振動板とあるけどおそらく樹脂系。



撮影中、DDのパワーですぐ引っ付く

音質としては10mmのDD1個に低音域を担当させているだけあり
サブベースからどっしりとボリュームのあるドンシャリ。
バスドラムがかなり重く、ベースラインもゴリゴリと前に出てくる。
多少膨らんでくるので全体的にはややウォームな雰囲気。
中音域は少し地味で丸め。
金管楽器は少し遠くに聴こえ、ギターのカッティング等も丸く聴こえます。
男性Voも同じような方向性だけど、女性Voは6mmのDDが仕事をしてくれるので前に出てきます。
高音域に関しては多少シャリついてはいるがパワーのある低音域の圧に負けず、
頑張って主張してくれてる。
おそらく単体なら耳に刺さるくらい刺激的な音を出してそうな音だけども
10mmのDDと組み合わさることでうまいことバランスが取れています。
情報量の多い曲だとちょっと天井の低さを感じるけど、ポップスや古いロックだと
ボリュームのある低音とシャッキリとした高音域が良い感じ。

二千円前後の1DDだと最近は全体的に卒なくこなす優等生なイヤホンが多いイメージでしたが
MT4は2DDもあるのにその価格帯に突っ込まれた少し異端なイヤホン。
音も優等生というよりは「パワーこそ正義」というくらい低音が盛られた個性派。
内側以外ベントはありませんが2DDなせいか少し音場も横に広く感じる。
ウォームな雰囲気ではあるが低音域が全体を包み込んでしまうような音ではないので
極端なバランスは求めてないという人にも安心。
1DDで安価なモデルが多かった中、同じかむしろ安い価格帯に2DDイヤホンをぶっこんでくるあたり
TRNの採算が不安になるレベルですが、結果安価ながらわかりやすいパワーのある強いイヤホンに。

DQ6等と違い装着感も馴染みやすい形状なのでよりお安く、より使いやすくなったおかげで万人におすすめしやすいモデルだと思います。


総評
オススメな人:3000円以下で低音にパワーのあるイヤホンを求めてる方で、高音域も多少パンチが欲しかった方。
個人的好み度:10点満点中/8点
完成度:10点満点中/10点 見た目といいシンプルな出来の良さ。でも音はしっかり中華イヤホンしてる。 

TRN Rosefinch -朱雀- 12mm平面駆動搭載イヤホン


 今回ご紹介するのはコチラ。

TRNよりリリースされた平面駆動ドライバ1発のイヤホン、Rosefinch-朱雀- 以下朱雀。
qdc端子で非常に小型のボディ。金属プレートと樹脂の最近定番となった構造。
背面部はアルミニウム合金で大きな穴の空いたデザイン。
そこから金属メッシュが覗いています。kirinのような半開放なのかと思いきや構造画像を見る限り
内部は1箇所の穴があるだけでデザイン的な要素っぽい。
実際、音漏れテストしてみたところ結構音量上げてもあまり背面からは漏れてませんでした。




kirinが14.5mmの平面駆動ドライバを搭載し、それなりに大型な筐体だったのとは対象的に
かなり小型。ノズルの角度は気持ち深めで、小型で収まりが良いのは勿論ホールド感も悪くありません。
驚くべきは価格もサイズ以上に小さく、もとい抑えられていて現時点で6千円少々。
ノズル交換システムやプラグ交換ケーブルを付属していたとは言えkirinの3分の1近い金額に抑えてきたのは凄い。

音質としては深めの低音と刺激のある中高音が主張強めな音。
箱出しの時点でかなり耳に障る中高音が気になったので少し長めにエージングしてみたんですが
ある程度は効果あり。そういえばkirinも箱出しはちょっと耳がくすぐったくなるような音してた。
低音域は重低音が多めで、震えるような低音域が気持ち良い。ミドルベースあたりも濃い目ではあるけど
相対的に若干控えめ。全体的に柔らかく、包み込むような広がりがある。

中高音域はエージング後もシャリつくような細かな刺激が強めのクセ強サウンド。
シンセの音は太く、強く、伸びてくるので気持ち良く、女性Voから男性Voも低音域に負けずしっかりとパンチが出る。
でもサ行や、ドラムの金物類がちょっとずつ耳に障る、耳奥が痒くなるようなシャリつきがあります。
メタルやEDMより、落ち着いたJAZZの方が相性良く感じました。

はじめに書いたように朱雀のフェイスプレートのメッシュの内部はまたプレートがあり
そのままドライバに直結してるわけではないので音漏れこそ少なめですが開放感は強め。
低音域が多少柔らかくても中高音がそれに飲まれず非常に伸びてくるのはこの構造が活きてる気がする。
平面駆動搭載のイヤホンの中ではかなり安価なクラスですが、見た目で買うのは勿論
上位クラス持ってるから今更この価格帯は必要ないかな。とは思わせないパンチのあるイヤホンです。


総評
オススメな人:低音は柔らかく、中高音は伸びれば伸びる程良いぞ!という趣向な方。
個人的好み度:10点満点中/6点
完成度:10点満点中/10点 個人的に合わないけど完成度は高いかなと。

TRN T350 1DD+1BAのaptx adaptive対応TWS

 

今回ご紹介するのはコチラ。
TRNよりリリースされた完全ワイヤレスイヤホン、T350。Linsoulリンクはコチラ
8mmのグラフェン振動板採用DDとKnowles製BA1基を搭載。
QCC3071チップセットを搭載し、bluetoothのバージョンは5.3。
ゲーミングモードを搭載し、再生時間もaptx adaptive接続なら5.5時間。
その他AAC/SBCだと約7時間。
何と言ってもイチオシはaptx adaptive対応の点だと思います。

車のダッシュモードのような硬めの質感
サウンドピーツのOpera05をはじめ、最近レビューしたイヤホンはLDACに対応しているものが多かったけど
aptx adaptiveも基本的には「凄い高音質なコーデック」くらいの認識。
LDACの方が最大伝送レートが有利だったりするようですが
aptx adaptiveは「aptx HD」と「aptx LL」、高音質と低遅延を謳う別々のコーデックのいいとこ取りをしたようなもの。
つまり、イヤホンに搭載されたゲーミングモードを使わずとも高音質でかつ低遅延が楽しめる。
今回はaptxやAACを試した上で、最終的にaptx adaptive対応のドングルを買うまでいってしまったレビューになります。


その前にまずは見た目から。
医療クラスグレードの3Dプリントされた樹脂ボディで、フェイスプレートには電気?のような模様。
商品画像を初めてみたときは「令和最新版とかの商品で見るやつだ...」と思ってしまったけど
実物を見るとテカリのあるピアノブラックに程よく輝く金色が調和して案外悪くないです。
筐体は比較的大きめで、ノズルもグイーっと横に伸びたタイプ。
個人的には上下に深い角度は痛くなったり、音がスカスカになりやすいんですが
このタイプは普段使っているイヤピよりワンサイズ落としてぐいっと突っ込むと
喋りながらでもズレにくく快適に使えるので好き。
ベントはフェイスプレートに1個、下部前方側に1個。どちらも変わった場所に付いてますね。
下部前方側のはマイクかも。





照明でピカピカですが、もう少し落ち着きあり


防水性能は商品ページだとIPX54と書いてるんですが1桁多いですね...
防塵性能にも触れてるのでおそらくはIP54の誤りかと思います。
IPXという表記だと「X」は防塵性能は無い。ということを意味してしまいます。

音質としてはTRNらしい軽快な中高音と、締りと重みのある低音が気持ち良い音。
サブベースからミドルベースまでしっかりと重みがありながら、ボワつきが少なくよく制動された感じの低音域。
外出用だと普段はTRN VX PROをBT30に繋げて聴いてるんですがCNTドライバとT350のグラフェン振動板採用ドライバの
性格の違いがはっきりと出ていました。
CNTも低音はサブベースからしっかりと出ますが少し軽め。
VX PROは中高音のスムースで広がりのある中高音との調和があるので総合的に気持ちよく聴けるイヤホンなんだけども、
T350はどっしりとした重さがあるのでまた一味違う趣。
ライブ音源のベースなどはゴリゴリと存在感を放ってくれる。

中音域は男性Vo等は僅かに凹むがパンチはしっかりと出してくれる。繊細さも十分。
低音域の濃さに多少引っ張られて暖色っぽさが出るところもある。
高音域はカラっと乾いて抜けの良い、金属的な質感をうまく引き出した音。

VX PROと比較するとBAドライバ数の差が如実に出てるけど、そもそもVX PROは有線機ですしね。
音数が多い楽曲だと多少高音域が潰れ気味になってしまいますがTRNらしい主張はハッキリ、でもギラつかず
暴れん坊ではないうまくまとめられた高音域です。

aptx adaptiveに関しては素晴らしいの一言。
LDACで感じた音の開放感、情報量の増加を同じくらい感じられました。私の耳では。
私の携帯はiPhoneなのでPC環境限定ですが対応したAndroidフォンとか欲しくなっちゃいますね。
ゲームでの低遅延もバッチリ。
今までで一番違和感無くFPSが出来ました。
「これくらいなら殆ど気にならないな」ではなく全く気にならないレベル。
LDAC+イヤホンのゲーミングモードも悪くないと思いますが
ゲーム限定で言えばaptx adaptiveの方に軍配。
出不精なので高音質コーデック対応機種調べたり買ったりは手間で嫌だなぁと思ってましたが
経験してしまうとちょっと環境考えてしまうくらいには良い。

問題はaptx adaptiveとLDAC両方の受信に対応してるアンプはあっても送信だと現状無さそうなところ。。。
T350も最近導入したTWSも全部1台でまとめて堪能できると最高なんですけどね。


オススメな人:締まりと重みのある低音域+乾いた高音域が好きな方。aptx adaptive対応のスマフォ等を持っている方。
個人的好み度:10点満点中/10点(スティック型に比べ装着感が好み)
完成度:10点満点中/9.5点 片方のフィルターがいきなりユルユルでずれまくりなので。TRNはこういうところに難あり。


TRN MT3 1DDの金属筐体イヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。
TRNからリリースされたどこかで見覚えのある筐体の1DDイヤホン。MT3。
qdc pin端子で筐体は亜鉛合金製。結構小型ですが重さはずっしりとあります。
なだらかで丸みのある形状で装着感は良好。
ノズルは標準的な長さで、根本の盛り上がりに微妙な段差があります。
特に角度も深くなく、フィンがあるわけでもないので誰でも収まりやすい形状。
少々重いけどバランスが偏ってないので耳穴全体でうまく支えることが可能。
以前レビューしたHM20なんかは背面のプレートが厚めだったので微妙にバランス悪かった。


MT3に搭載されているDDは10mmのチタンコートメッキ振動板+デュアルチャンバーユニット。
音質の第一印象としては硬質で程よい派手さのあるドンシャリ。
サブベースは出しゃばらないが、かなり低いところまでクッキリとした存在感がある。
ミドルベースも濃さはありつつ金属筐体のおかげか一定の締まりが感じられる。
中音域はVoや金属楽器に関しては気持ち凹むが一定のパンチはあり曇はさほどない。
高音域に関しては独特の雰囲気があり、少し遠くに位置して聴こえるが
派手に響いて欲しい美味しい部分はキッチリと出してくる。

全体に共通して言えるのは音の硬質さ。
これがチタンコートの効力なのか、低音はボリュームがありつつも柔らかく鳴りすぎないし
中高音は低音に比べると量感が控えめながら繊細さも程よくあり、曇った印象になるような
過度な凹みがない。
猿ZEROなんかだと一聴して「派手目だけど崩壊してない絶妙なバランス」と思ったところ
MT3は「地味目だけど楽しく聴かせる絶妙なバランス」という感じ。
同じ低価格1DDイヤホンだけど明るく派手なアプローチで攻めたドンシャリと
地味ながら手堅く抑えるところを抑えてきたドンシャリ。
同じドンシャリという表現をしてしまうけど、タイプが結構両極な印象でした。

価格帯もちょうど同じくらいで、どちらもおすすめですが
強いて言えばMT3は付属品が少し豪勢。
1サイズのみだけど最近TRNからリリースした新作のイヤーピースも付いてる。
少しモッチリとしてペトペト感のあるイヤピで、ノズルが短いので
ややノズルの長い角笛が合わない場合に使ってます。
3ペアでamazonだと現在1280円。
角笛と同じく軸と傘で別素材仕様。
コストがそれなりにかかっているせいか1サイズのみとは言え
千円で別売りされるイヤピが付いてるのは大きいですね。


総評
オススメな人:3000円以下で無難に質の高い1DDイヤホンが欲しかった人。
個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/10点 

TRN TA3 2DD+1BA シンセが気持ちよく聴ける流行りの2DD系統

今回ご紹介するのはコチラ。
TRNより10mm+6mmのDD2発とknowles製BA1基を搭載したハイブリッドイヤホン、TA3。
TAシリーズの最新作です。今回はカラバリが無く黒の1色のみ。
qdc端子で、亜鉛合金のフェイスプレートに半透明スモークの樹脂ボディ。
重厚な見た目をしてますがそこまで重くない。
フェイスプレート側に重さが寄るということもなく、装着感の落ち着きも良い感じ。
ノズルは標準的な長さで角度がキツめですが収まりに問題無し。
ただ、ちょっとでも装着が浅いとスカスカになってしまったので多少耳道の相性はありそう。
耳側に適度な凹凸があるので一度収まれば簡単にはずれません。


TA3に搭載されたDDは10mmの方が低音域担当。二重磁気でベリリウムコート仕様。

6mmの方は中音域担当でチタンコート仕様。その2つに高音域担当としてknowles製BAを積んだ形。
去年は平面駆動が流行りましたが今年は2DD系がトレンドのようですね。
BAや色んなドライバが搭載されたイヤホンも魅力的ですがやっぱり
DDが複数積まれていると「どうなっちゃうんだ」というロマンが強いです。

真ん中もしっかりメタル感あって良い見た目


TA3の第一印象としては抜けの良い中高音とそれに負けずソリッドながら力強い濃さのある低域。
サブベースやミドルベースは締まりがあり並の量感なんですが、その中間あたりの低域が妙に濃ゆい。
EDM等の電子音楽系の低音がかなり気持ちよく聴こえる音。
ロックやポップスよりもスピード感のあるメタルも相性が良いです。
ベリリウムコートに期待できるソリッドさだけでなく、中低域あたりの旨味をちょっと強めに押し出している。
ダッチトランスなどのシンセサイザーの音が濃くてかつ明瞭に伸びるので文字通りトランスします。
ピアノトリオ系の楽曲でいうと、TA3は中高域の広がりと解像度も中々あるので気持ちよくピアノを楽しめるんですが
ウッドベースやドラムの中低音も締まるがあるのに全面にグイっと出てくるので
かなり迫力のあるサウンドに仕上がります。

中高音域はピアノ、アコギ、は勿論、金管楽器やドラムの金物は気持ち鋭いくらいにビシっと主張。
ただしBAが張り切ったようなギラついた音ではなく6mmチタンコートDDの力を発揮させた
少々硬めでパンチがありながら、余韻も程よく残した音。
時折ピアノだと残響感がちょっと強いが、電子系の音だと伸びの気持ちよさがピカイチ。
電波系の曲や元々キンキンとした曲の旨味を最大限に引き出してくれる音だと思います。
キャーキャーした感じの女性Voが時折刺さるけども、
基本的に超高音あたりの刺さるような不快感はうまく抑えられた印象。

TAシリーズの中では最新ということもあり価格も一番高級ですが
付属ケーブルは2.5mm~4.4mmまで対応したモジュラーケーブルですし、
同価格~ちょっと上位帯のハイブリッドイヤホンに比べると「何でもイケる優等生」ではありませんが
主に中高音の元気さに特化した特徴的な音なので
楽曲により妙にあっさりとしてしまうこともあるが、ハマれば値段以上の価値はある音。
記事掲載時点で行われているアリエクの周年セールだとかなりお安くなります。
今回はLuckLZ Audio Storeさんのツイッターキャンペーンで当選したのでそちらのリンクも貼ってあります。
アリエク利用者の方は是非。

総評
オススメな人:EDM、トランス等電子系の音楽が好きで低音よりも中高音にグイグイ来て欲しい人。
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/10点 ベリリウム+チタンというハードめなコーティングの影響か、エージングは時間かけたほうが良いかも。