KZ DQ6 3DDの馬鹿力低音構成

 

今回ご紹介するイヤホンはKZ DQ6。 10mmのDD1個と6mmのDD2個の合計3つのDDを搭載したイヤホンです。 端子はqdc2PIN。手持ちのイヤホンは最近0.78 2PINかこれかのどっちかになってきましたね。

金属プレートの背面デザインは艶消しのマットな仕様。大きめのベント穴がありますが特にそこからの音漏れはありませんでした。ZAXもあれだけ穴だらけのデザインで音漏れは平均的なものでしたが一体どういう構造なのか。

BAと組み合わせたハイブリッドイヤホンと違い、DDは場所をとるので筐体は少々大きめのデザイン。かなり凹凸のあるデザインなので装着感の好き嫌いはハッキリ別れると思います。私は特に違和感なく収まるのですが1時間以上付けてると残念ながら耳の入口周辺少し痛くなりました。

肝心の音質としては3DDを存分に生かした低音モリモリ仕様。ツイン構成にしたDDはサウンドピーツ等でもよく見かけましたが全体的に音が薄くなりやすく、中高音も鋭く荒々しい音になりがちでした。 DQ6はそのあたりうまく調整がされていて、10mmがいかんなくその重低音を発揮しつつも2つの6mmドライバがいい塩梅にパンチのある中高音を叩き出しています。BAユニットのような繊細さこそないものの、クッキリとしつつ太さもあるDD独特の中高音は昔お気に入りだったオーディオテクニカのIM70を思い出しました。 ただ、曲によってヴォーカルがやや前に響きすぎるように感じる部分もあったので、DB3のようなまろやかな雰囲気を好む方にはちょっと趣が異なりますね。

 ハイブリッドイヤホンが主流になっている中華イヤホン。1DDの潔いイヤホンもあるにはありますが、DD+複数ユニットのロマンを両立させた本機は低音好きorDDのパンチ力のある硬めの中高音が好きな方には是非試して欲しい音。3ドライバの割にDDのみのせいか価格は控えめなのでコスパは高いです。

 

TRI Starsea まさかのガチャを楽しめるイヤホン

 今年始めてご紹介するイヤホンはこちら。


 TRI Starsea 1DD+2BAイヤホン。 TRIといえばTRI-3という名機がありますね。先日2pinバージョンを買い足したのですが相変わらず素晴らしいイヤホンでした。

そんなTRIから新たに昨年発売されていたのがこちらのStarsea。構成的にはレジンシェルにハイブリッドとそこまで一際目立つものはありませんがボディシェルが何と1つ1つ異なる模様になっているとのこと。 確かにネットで購入した方の写真を見るとどれも違う模様で面白い。色がそこまで混ざっていなかったり、私の個体のようにかなり混じり合ったタイプもありました。鏡面ボディのTRI-3とはまた違う方向の派手さがあって良いですね。 


0.78の2pin仕様。もう1個見える穴はベントです。 音の傾向を語る前にこのイヤホンには何とスイッチングギミックが搭載されており、2つのスイッチを調整することで4つのチューニングが楽しめます。標準・バランス・低音重視・ヴォーカル重視。どれも同じイヤホンとは思えない程音が変化するので、一聴しただけでは良い音かどうかの判断を難しくさせるもどかしくも楽しいイヤホンになってます。

私は最終的に標準の状態が一番自然に音が楽しめました。 購入前はもっとモニターライクで、良い意味で面白味のない音だと思っていたのですが想像以上に楽しく聴かせるノリの良いイヤホンです。 寒色系なのでpink ladyやDB3のような温もりのある音が好みな人にとっては少々相性が悪いのかも。

高音は自然に伸びてくるが刺さらない。ヴォーカルはややしっかりと前に出てくるので場合によっては若干過剰に聞こえるがサ行で刺さるわけではない。低音は重さがあり重低音までしっかりと響くような音。 全体的に音場は意外と狭く、音がかなりまとまった圧をもって来る印象でした。

比較対象がTRI-3なので特にそう感じるのかもしれませんが、良い意味でスピーカーやヘッドホンのように広く、フラットに聴かせるTR-3に比べてイヤホンらしい音場に収まっている印象。

ヴォーカルも低音も主張がありつつ、刺さらず、こもらずしっかりと全体を見通しよく聴かせてくれるイヤホンでした。 価格が1万と少しですが、コスパ破壊と言われているだけありボディシェルの美しさもそうですがパッケージの豪華さも凄い。スイッチングギミックなんて高級機に搭載されていそうな機能もあるのにTRI-3より定価はかなり下という。

この美しいボディを手にするだけでも金額を出すだけの価値はありそうです。