偽Podsの高級版。約3倍の価格価値はあるのか

 

今回ご紹介するのはこちら。
前回に続きアリエクのChitty's Storeで購入可能なイヤホン。
偽Podsも謎は謎だったんですが見た目含めて更に謎なイヤホンも。それがこちら。


銘柄はまったく不明。私は高級版偽Podsと呼んでいます。リンクはコチラ
Type1とType2の二種類があり、穴から覗くメッシュの色が違います。
何も仕様がわからないのに1と2ってなんやねん!って話なんですが、商品説明にはこうあります。
「音質はタイプ1よりもはるかに優れています。」
偽Podsであとは色んなケーブルを試して遊ぼうと思っていたところにこんなの見たら興味が止まりません。
気づいたときには注文していました。クーポン入れて6000円程。現在は円安の影響もあり6000円後半。

背面には大きめのベント。音漏れもそこそこ

ガワは見ての通り背面部分が木彫なデザイン。でも樹脂か何かですね。
漢字なのかよくわからない刻印。こちらもMMCXリケーブル可能なデザイン。
メス側の端子が凄く薄くて安っぽい。ハッキリって耐久性が不安。
リケーブルも凄くやりにくいです。気持ち緩いので偽Podsに比べると少しマシですが。
もちろんこのイヤホンもケーブルは付きません。単体での販売です。

薄っすらと小キズやら汚れが付着してます。
肝心の音について。
第一印象としては偽Podsの中高音抜けが良くなった改善ver。
装着感は同等。同じように軽量で接続部が本体直挿しなので安定感がイマイチですが
そこはシリコンカバーやスポンジでOK。

音場の広さも形が同じだけあり同等。
ライブ音源、スタジオ音源、youtube配信どれも快適に、かつ迫力もしっかりと保ったまま聴かせてくれます。
この形状、アップルが開発しただけあって凄く考えられた作りなんでしょうか。

低音域に関しては偽Podsとそこまで違いを感じませんでした。
ここまで開放感があるのにしっかりと低音を感じられるのは本当に凄い。
カナルイヤホンの密閉感のあるゴリゴリっとしたサブベースが恋しく無くもありませんが、
ミドルベースの辺りは結構カナルに遜色ないくらいしっかりと鳴るので「カナルじゃないと駄目だ」とならないんです。
一応、スポンジカバーを付けるとサブベース含めゴリゴリにベースは膨らみます。
そうすると中音域は偽Podsくらいの若干薄い膜を通したような大人しさにはなってしまいますが。

中音域~高音が冒頭に書いたように、偽Podsに比べ大きくヌケが向上。解像度も向上してると思います。
女性Vo等は刺さる直前くらいまでハッキリと響き、
ピアノ演奏やEDMのキラキラした音、ギターのカッティングはかなり気持ちよく聴けるようになりました。
このあたり偽Podsで唯一「もう少しヌケ良ければ理想的」と感じていたので本当に買ってよかったと思えた所。

偽Podsに比べ3倍近い値段になっていますが個人的には全然アリ。
インイヤースピーカーと称したくなるような迫力、音場の広さ、分離感の良さを持つ偽Podsの中高音強化版です。
詳細不明の謎イヤホンに誰が数千円出すんだって話ですが、中華イヤホン好きというのはこういうのが好きです。多分。
見た目もう少し、端子部を伸ばしてパーツの安っぽさを消してほしいという贅沢な要望はありますが。。。
Type1も気になるところですが、5千円台なのでそれならType2を買い増しするかな。


総評
オススメな人:偽Podsを所持している人全て。
個人的好み度:10点満点中/12点
完成度:10点満点中/7点 パッケージ無しという点と、隠しきれない安っぽさで減点せざるをえない。小キズも多い。


通称 【偽Pods】 謎多き中華イヤホンの中でも特に謎なイヤホン

 

今回ご紹介するのはこちら。
アリエクのChitty's StoreとDIY Earphone Tribe Storeというストアで購入可能なイヤホン。
銘柄: Leagginalという表記は詳細欄に書いてますがとにかく謎。箱の品名はFRELUR。
普段お邪魔しているディスコード鯖で定期的に話題になるイヤホンなんですが、
とにかく大体の方が「凄い」という表現をしてしまうこのイヤホン。見た目から通称は「偽Pods」。イントラにハマった流れから「こいつはどうなんだ」と思い私も購入してみました。

よくわからない。シンプルすぎるパッケージ。

ネックレス型のBTイヤホンのように、背中同士くっつく。

樹脂と金属が合わさった筐体で、かなり軽量なボディ。MMCXでリケーブル可能。
ケーブルは付いてきません。イヤホン本体のみの販売です。
ケーブルを事前に用意する必要があります。
商品名にDiyイヤホンとあるのはそういうこと? 
確かにどちらのストアもイヤホンのガワのみとかスピーカーユニットのみの販売もしてますが。

とてもリケーブルしにくい。


装着感としては、比較的小さめで軽量なのとケーブル接続部がほぼ本体直挿しなので
ケーブルの重さがモロに来ます。細めのケーブルなら問題ありませんが太めだと安定感がイマイチ。
装着感向上にスポンジカバーも悪くないですが私はダイソーのシリコンカバーを使っています。
イヤーフックと、サラサラなシリコンが滑り止めになりしっかりと固定できます。
穴の位置もちゃんと合うんですよ。偽Pods。

音の第一印象としては非常に広い音場。ヘッドホンとスピーカーの中間くらい。
形状的にはイントラのように全面スピーカーではなく主に2箇所に絞られているので少し狭く感じそうなものなんですが。
低音もしっかり出るし、中高音も刺さらずしっかりと出る。
何より音の分離感がしっかりとしている。この辺りがヘッドホンやスピーカーのような広さに感じる要因だと思います。

低音域はサブベースからミドルベースまで量感をしっかりと伴っているが、ヌケ良くボワつきは皆無。
カナルイヤホンの圧を伴うベースには及ばないまでも、この形状としては十二分。
中音域は薄い膜を一枚通した感覚はありますが籠もったような印象もなく、Voからホーンまでハッキリと鳴ります。
形状的にダイレクトに響くようなストレートさはありませんが、Voホンを求める方でなければこちらも十分です。
強いて言えば若干ウォームで、音に太さがあるので「もっと軽く鳴って欲しい」という人はいるかも。
このあたりは私がシリコンカバーをつけているのも要因の一つなので、一概には言えません。
低音を増やさず、中高音をなるべくダイレクトに感じたいならカバー類無しで。
逆に低音域を増やして比較的ウォームに感じたいならスポンジカバーも結構アリでした。

ドライバーの口径が14.2mmという情報以外、どんな素材を使用しているのか等は全くをもって謎。
でも確かなのは聴いてて楽しく、イヤホンのレベルではない音の広さと分離感の良さを味わえる凄いヤツ。
イヤホンというより、インイヤースピーカーっていう印象です。

私がイヤホン沼に入り込んだのは夏場のヘッドホン暑い! 久々にイヤホン漁ってみるか!というのが始まりでした。
その結果今では主流となっているカナル型イヤホンを何個も買う羽目になるわけですが、
原点である夏場でも快適に使えるという事を考えるとこの偽Podsが最適解と思いました。
カナルでも個人差あると思いますが耳の穴が蒸れる感覚がありますから。
このタイプは遮音性や音漏れという点では場所を選ぶこともありますが一人室内で使う分には快適さは最高レベル。

謎多きイヤホンなのでいつ買えなくなるか、こっそり中身が変更になるかもしれないので白色を買い足してしまいました。
そして他にも似たようなのないかなーと思って更に1個買い足したものがあるんですがそれがこのイヤホンよりもっと凄かったです。
そのうちレビュー書きます。


総評
オススメな人:イヤーポッズみたいな形状のイヤホンでリケーブル可能なのが欲しいと思ってた方。音場広め、開放感強めのイヤホンが好みな方。
個人的好み度:10点満点中/10点(カナルを使う機会がイントラの流れから更に減ってしまいました)
完成度:10点満点中/10点

リンクはこちら セールでもあまり変動がなく、2500円前後で売られています。



Smabat M pro 古い音源も最新リマスターのように鳴らすイントラ

 

今回ご紹介するのはこちら。
SmabatのM pro。鮮やかなグリーンが目を引くリケーブル可能なイントラコンカ型イヤホン。
この色と、15.4mmLCPダイアフラムユニットを使用した1DD。
なんか見覚えがあると思ったらNICEHCK EB2Sと同じような構成。
色も私はグリーンを購入してたのでかなりの親近感。

お値段としてはEB2Sの倍近い価格ですが、まずM proはリケーブル可能。
筐体には背面に5mmのベントが1箇所と、底面部にも1箇所。こちらには内部にチューニング用のダンパーが付いているらしいです。(スポンジカバーで隠れてますが) この辺りが音としてどのような違いになるのか。

まず第一印象としてはベントが小さく少なめなこともあり低音が多め。
サブベースからどっしりとまでは行きませんがイントラとしては結構濃厚な部類だと思います。
ミドルベースの辺りはボワ付かず、イントラとは思えない濃さがありEDM等クラブ系楽曲もしっかりと鳴らせる印象。
音場はイントラとしては並~少々狭い。低音が濃い目ということもありイントラ特有の抜けからくる開放感よりも
音の近さ、迫力をダイナミックに感じます。

中音域は以前にレビューしたjcally ep09に近い、硬質で刺さる感じ。
ホーン楽器やクラップ音はまだ我慢できる程度でしたが女性Voも男性Voも声をしっかり張る歌声だと結構刺さる。
常用するのはちょっとこれもキツイかなぁというくらいには刺さります。
高音域は中音域に比べると少し遠くで鳴っているので刺さり等は無し。距離感こそありますが、繊細に細かく鳴らしてくれる印象。

EP09と比べると若干落ち着いていますがそれでも音楽用として常用するのは辛いものがある程度の刺さりでした。


こう考えるとEB2Sは本当にバランスが凄いですね。ベントを多く設けることで低音の迫力こそ若干薄めですが
刺さりはまったく感じませんでしたし、開放感が良くて音楽用としてはかなり高レベル。


映画やゲーム用ならEP09やM proも低音の迫力を活かせるのでそんな悪くはないんですが。

個人的には少しハズレだと思いましたが、一応活用としては「古めの音源や 元がモコっとヌケの悪い音源だと相性が良いのでは」とテスト
してみたところ、結構ハマりました。
まるでリマスターをかけたかのように、ハイファイな抜けの良い音になってくれます。
もちろん、元からヌケの良い音源はそれだけ刺さってくるんですが。
イコライザで色々いじってるけど、どうもしっくりこない。もっと抜けの良い音にしたい!という欲求がある方には機会があれば試してほしいです。

アリエクで買ってみたノギス。電池はまだない...

総評
オススメな人:Voは刺さるくらいないと満足出来ない方。古めの音源やマスターの悪い楽曲を抜けよくハイファイに聴きたい方。
個人的好み度:10点満点中/6点
完成度:10点満点中/8点 見た目はすごく好き。

アマゾンではM1 proや他機種はあるんですが本機種はまだない模様。NICEHCKのリンクを貼っておきます。


KZ x HBB DQ6S 低音モンスターが繊細さも備えて帰ってきた

今回ご紹介するのはこちら。
KZ x HBB DQ6S。先日のmeleに引き続きHBBという方のコラボモデル。
DQ6は以前に記事にしていたイヤホンですが、3DDという異色の構成から期待通りの馬鹿力な低音と
パンチのある中高音が魅力的なイヤホンでした。

今回HBB氏とのコラボモデルは基本的に同じ構成です。見た目もロゴが印字されてるのみ。
qdc2pin構成で、背面のみ金属プレートでマットな艶消しカラー。

DQ6が発売されて以来、割りと何度もみたこのうねりと凸のあるデザインは若干耳穴の小さな方には不向きな
ゴリゴリの形ですが大きささえクリア出来ればフィット感はかなり良好。真正面から見てもあまり飛び出しません。
先日のmeleと違い結構耳奥にぐいっと入り込んでくるタイプ。

肝心の音質はどう変化を遂げたのか?
私の第一印象としては「より低音が馬鹿力」「中高音は繊細に」なりました。
イコライザ切ったよな?と思いたくなる低音の力強さ。先日のmeleもサブベースが全体をしっかりと持ち上げるような
どっしりとした鳴り方でしたがそちらに劣らないサブベースの重さ、量感。さらにはミドルベースもゴリゴリと出てきます。
元々低音がしっかりしてるような音源は勿論ですが、この曲聴くときだけはちょっとイコライザ盛りたくなるなぁなんて楽曲も
DQ6Sはそんなの必要ないレベルで低音をどっしりと鳴らしてくれます。

じゃあ他の音もマスクしてしまうのかというと全くそうではありません。
この筐体の大きさによる空間の確保と10mmと6mmのドライバ合計3発によるパワーなのか、
音の分離感はしっかりとあるんです。
低音が凄い重さと量であるにも関わらず、中高音もキッチリと低音に隠れず鳴っています。

無印の中高音はDDらしい、パンチのある太さ、硬さがあるシャキっとした音をだしていました。
それに比べDQ6Sはパンチを抑え、繊細になりました。
それがただ存在感が弱くなったと感じさせず、より強化された低音域に隠れず、かといって耳障りにもならず。
Voからドラムのスネアから金属系まで楽しく聴ける程度に主張しながらも耳に優しい。

HBB氏によるチューニングは楽しく音を聴かせることに特化してる気がします。
ここでいう楽しく聞かせる音というのは、音量をどこまでも上げたく鳴るような音をイメージしています。
マイルドだからいくらでも上げたくなるという意味ではなく、音量を上げ続けても不快になる部分が全然出ない。
ドラムやベースはズンズンと響くし、ギターやVoもハッキリと聴こえる。音場も結構広め。
個人的には無印のDDらしい音も好みなんですが、DQ6SはDDらしい柔らかさと沈み込みの深い低音を更に強化させつつ
meleのような一聴してDDらしくないナチュラルで曇りのない優秀な中高音も鳴らしてくれる贅沢イヤホンです。
KZは最近の騒動で色々と思うところもありましたし、この機種も構造上不良が起きやすいと指摘がありましたが
幸いにも私は通常品をゲット出来たようです。多分。


総評
オススメな人:低音好きならこれは抑えて欲しい。meleみたいな優秀なバランスの取れたイヤホンにもっとベース盛ってくれないかなと思った人もオススメ。
個人的好み度:10点満点中/9.5点
完成度:10点満点中/10点 騒動でケチが付いたイヤホンですが、少なくとも私の手元にあるコイツは満点です。


TRIPOWIN×HBB Mele コスパ抜群の1DD名機

 

今回ご紹介するのはこちら。
TRIPOWIN×HBB Meleという、HBBという方のコラボモデル。
TRIPOWIN自体はコスパに優れた万能機を出しているイメージのメーカー。
ただ今まで所持したことのない、初めてのメーカーになります。
初なのにいきなりコラボモデルです。
やたらと評判が良いので周年セールを待たずに手を出してしまいました。
同氏のKZから出たコラボモデルDQ6Sも到着済みなのでそのうちレビュー予定です。

0.78 2pin端子で、グラフェン振動板を採用したお馴染みの二重磁気回路DD。
きらびやかなフェイスプレートは今回の青の他黄色?と黒があります。
ぱっと見てやはり青が一番ぐっと来ますね。ラメも混じって思った以上に現物はキラキラしています。
筐体はアルミ合金で非常に軽量。かなりシンプルな形状なので装着感も万能です。



音の第一印象としては非常にナチュラルな弱ドンシャリ。
サブベースがかなりしっかりとした存在感ですが、そこから上のベースは並。出しゃばらず、かといって少なからず。
EDM系のダンスミュージックやロック、メタルでバスドラムあたりの存在感はデカイんですが
ベースラインはあくまで全体のバランスを崩さずそこそこなバランスで鳴っています。
一聴した印象では「低音凄いな」と感じましたが聴くほどに出しゃばらず、全体のバランスを保っているんだと気づかされました。

中高音域はVoがハッキリと聴こえるようなスッキリした音。ギターのカッティングラインやホーン楽器も
しっかり目に聴こえます。ただしハイブリッド型のイヤホンのようにギラギラ、キラキラした感じはありません。
この辺りがとても絶妙な音量になっていて、しっかりと鳴るのにギラついていない、解像度も高くはないが
モコっとした曇りもない。かなりナチュラルな鳴り方をします。

最近では寒色系のイヤホンにハマっていることもありスカッとした抜けの良い音が好みなんですが
このmeleの中音域は1DDらしいパンチのある音とBA等を搭載したハイブリッドの繊細でキラキラした音の中間地点ど真ん中のような音を出します。
パンチもあるが荒くはなく、キラキラしてないが曇ってるわけでもない。
最近の私のイヤホンの中だとtkzk waveがこの方向性に近いと思いました。

ドラムの金物系の高音域に関しても同じような印象ですが、金属筐体の影響なのか響きが少し華麗です。
一聴してシンプルで地味に感じてしまうかもしれないmeleの音にそっとアクセントがプラスされています。

シンプルに良い1DDが聴きたいんだ!という人には間違いなくmele。そんな仕上がり。
1万円くらいでも全く驚かない完成度ですが、5000円台なんですよね。。。評判が良い訳です。
olinaという見た目ほぼまったく変わらずこちらのグレードアップ版も出ていますが、この出来なら
倍の価格でも絶対素晴らしい音だと確信が持てますね。11.11で狙ってみるか。迷いどころ。



総評
オススメな人:1DDで1万円クラスの良い音を体験してみたい!けどそんな金はない!という人。5000円台ですが音のクラスは間違いなく5桁。
個人的好み度:10点満点中/8.5点
完成度:10点満点中/12点 音だけでなく見た目も綺麗。シンプルな形で装着感が優しいのも含め万人にオススメできるイヤホンだと思います。