SIVGA Nightingale 14.5mm平面駆動ドライバ搭載の木製プレートが光るイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク
SIVGAという比較的高級なヘッドホンをメインに展開しているブランドより
水滴の形をしたアルミニウムとマグネシウム合金の筐体に木製のフェイスプレートが特徴的な
平面駆動搭載のイヤホン。Nightingale。


0.78 2pin端子ですが、qdcではないタイプの凸端子になっています。
当然qdcのケーブルは使えませんし、凹端子に対応したCIEMタイプのケーブルだと若干不格好。
独自規格とまではいきませんが少々癖があります。
また付属ケーブルは4.4mmバランス端子のみというこれまた独特なラインナップ。
元々平面駆動ドライバを搭載したイヤホンは強めの上流を選ぶ傾向がありますが
これだけ4.4mm使いなさいよオーラをだしたイヤホンも珍しい。
ちなみに私のデスクトップアンプは3.5mmアンバランスのみなのでリケーブルでレビューしました。




内蔵されたドライバはデュアルマグネティックドライバー、磁気力学を利用して2組の高性能磁石を適合させることで
単一磁石よりも効率を大幅に上昇させたもの。広くて自然な音場を売りにしています。

つけ心地に関しては癖がある評価が多かったのですがそれも納得。
内側の加工自体は非常に滑らかで丸みがあるので平気そうに見えるんですが
ノズルが少々短く、角度がかなり深い。本体から大きくはみ出るような角度。
私は多くのイヤホンを本体を手前に回しながら耳の穴に丁度いい角度を見つけて押し込んでいますが
Nightingaleに関してはノズルで耳の穴がグリっとえぐられてしまうのでまっすぐ縦にして押し込んでいます。
それでも少々ノズルが耳の内側に強く当たっているのでこれは人を選ぶだろうなと感じました。
私は2時間程度で耳道がむず痒くなりました。血行が少し阻害されてる感じ。
小さめのイヤピにすると圧が和らぐ分密着が取れず音が軽くなってしまうので難しいイヤホンでした。

音質としては広くて自然な音場を売り文句にするだけありヘッドホンのような余裕のあるステージ感。
広めのホールで聴いてるような感覚を覚えます。
サブベース自体は控えめながら下でしっかり支える存在感はあるタイプ。
ミドルベースが少し全体の中では多めなので平面駆動としてはややウォームで柔らかい雰囲気に聴こえるかも。
平面駆動ドライバは大抵かなり大口径なので自然な柔らかさでヘッドホンやスピーカーライクな
広く響く低音を出せるものが多い印象。
NightingaleはSIVGAがヘッドホンを多く排出している為か、かなり意図的にイヤホンというよりヘッドホン的な
チューニングを施したように感じます。

中高音は平面駆動らしい解像度の高さがありつつも若干距離感がある。
埋もれているというよりはステージ感の広さとしてあらかじめ配置されたような距離感。
男性Voのような熱量と厚みがあるタイプも、女性Voのような伸びが求められるタイプも
距離感はあるがしっかりと気持ち良く伸ばしてくれる。
以前レビューしたS15だとこの辺りがすごく近くて、包まれるような気持ちよさがありましたが
Nightingaleは適度な距離感があるので平面駆動特有の解像度の高さがあっても長時間聴ける
視聴ストレスの少なさを感じました。
その為分離感の強さや煌めき感を今までレビューした平面駆動のようにまでは感じません。
ただこの辺り「そうなってしまった」のではなく「そのようにした」んだろうなと
思わせるチューニングの自然さ。

楽曲によってはギターが曇ってるように聴こえることもありましたが好みの範疇。
4.4mm端子のみだったり、内側の仕上がりもう少し自然に出来なかった?と構成や見た目に関して
思うところはありますが平面駆動だから~という理由だけでなく、
Voを重視する方や自然に広くヘッドホン的な響きを持ったイヤホンを求めてる人に
向いてそうな音作りだと思うので是非試して欲しい独特の魅力を持ったイヤホンです。




総評
オススメな人:ナチュラルでヘッドホン的な響きが好みな方
個人的好み度:10点満点中/7点(個人的に装着感が難しかった)
完成度:10点満点中/9点 

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