今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)
TRNよりリリースされた10mmと6mmの2DD+5BA構成のハイブリッドイヤホン。ST7。
構成的にそれなりの価格になるかと思いきや日アマゾンでも四千円台と手頃な価格。
円安なご時世でこれは行くしか無いと手を出した人も多いかもしれない。
見た目はST5と違いST2、あるいはCS2と同じような筐体。本体はそこそこ薄めの部類だけど
しっかりと凹凸のあるタイプ。
内側は透明で、外側は黒か白の不透明な樹脂。TRNのロゴのみというシンプルなデザイン。
qdc端子でベントはDDの真上と、その1cmほど側にもう1個。
ノズルは長さ角度ともに標準的だが根本が少し太く盛り上がっており、凹凸のしっかりしたフィンと相まって
装着感はかなりガッチリしてる。
過去のレビューを見て思い出したけど私の場合は左耳だけこのフィンがあたって1時間もせず痛くなってくる。
大きめなイヤピで調整するのも難しい形状なので、同形状のイヤホンが合わなかった人にはこれも合わないと思う。
音質としてはTRNらしい寒色系ではなく少しウォーム寄りなバランス。
DDが10mmサイズのLCPと6mmサイズの複合振動板で、10mmサイズのDDが低音域を担当してるだけあり
サブベースの辺りはかなり力強く響く。ガッチリとした装着感の影響もでかい。ミドルベースは割と並かちょい薄め。
全体的に柔らかく、そこまでボワつきはないが後述する中高音が5BAとは思えないほど大人しめのチューニングな影響で
ウォームな傾向になっている。
TRNといえば比較的寒色的でソリッドなベースの傾向があるけどもST7は少し異色な存在ですね。
中高音は低音域の雰囲気に漏れず柔らかく、解像度自体はある程度感じるのですがキレはかなり抑えめ。
広いホール会場の最後方で聴いてるようなボヤっとした音像。
女性Voや金管楽器の辺りだけはBAらしく伸びてくるけどそれ以外がおとなしいので相対的にパンチが少し煩く感じてしまう。
鳴らし込むにつれて少しずつ晴れていく感じはしたのですがリケーブルでの調整も視野に入れたほうが良いかも。
リラックスした雰囲気に合うかというと一部の伸びがキツいし、
しっかりと音楽を聴き込みたい時だと全体的な音像ははっきりしないし、どちらの用途でもしっくりは来ない。
映画やラジオ、作業通話等のながら聞きとしては悪くありませんが、装着感が長時間にはキツめなのでオススメする理由には難しいところ。
2DDの効果はまだしも、5BAも必要だったのか疑問に感じる音でした。
構成的にお買い得感があるのは間違いないが音質的には最近の低価格帯KZや、ご時世的に円安が反映されてしまったが
似たような形状のST2の方がオススメ出来ると思いました。
後はSNSでもみかける「最初から糊でベタベタ」問題で心象が更に良くない。そこはTRNらしさなんですけども。
品質的にも音質的にもオススメはしにくいけど、イヤピやケーブル、鳴らし込み等で
試行錯誤して遊ぶのが好きな玄人には良いおもちゃかもしれません。
総評
オススメな人:なし
個人的好み度:10点満点中/3点
完成度:10点満点中/6点
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