Tangzu FUDU VERSE II 金属+木製筐体のハイブリッド

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Linsoul公式
TangzuのFUDUという全金属製のハイブリッドイヤホンが木製フェイスプレートに衣替えして出た新作、FUDU VERSE II【PR】


0.78 2pin端子で、ズシッとした重みのある真鍮製金属ボディはいかにも真鍮らしい模様ですね。
木製のフェイスプレートは表面の加工も最低限に抑えてる印象。触るだけで木製だとはっきりわかる微妙な柔らかさ。
本体に重みがあるので取り扱いを誤るとあっという間に打撲痕がつきそう。
ベントは内側DD付近と天面側に1箇所ずつ。ノズルは本体の端から深めの角度で少し長めに伸びているタイプ。
内側の加工が比較的丸いせいか、根本まで細いせいか案外装着感は快適でした。ただし単純に長いので耳奥までずっぽりいれるのが苦手な人は微妙かも。
付属のSANCAIイヤーピースは2段きのこになっているのをはじめノーマルタイプと内径が広いタイプまで付いています。
SANCAIイヤピはそれぞれが千円を超えるようなちょっとお高いイヤピなので豪華。
個人的にはボコボコした表面と独特のツルツル感のおかげなのか、長時間装着しても疲れにくくてまぁまぁな評価のイヤピ。

パッケージがTangzuらしく妙に豪華で、箱自体も普通に蓋を取るとかスリーブケースをずらすとイヤホンが見えるタイプではなく観音開き的タイプ。 

どこが蓋なのかと触ってたら

こう開くタイプの箱でした



1DD+2BAでDDの方はチタンコートの振動板。
音質としては3ドライバながら上下ともに元気の良いドンシャリ。
筐体の影響的には金属のほうが活きてると思います。
サブベースは程々にミドルベースがしっかりと前に出てくる。締りが良く量感がある割に高音側に被らない。
KZなら平気で超えてくるラインを適度に抑えたベースライン。

中音域は曲によってかなり凹む。ヴォーカルに対してはどちらかというと綺羅びやかさがあって好印象だけど
コーラスやバッキングのギター等が時折「こんなに小さかったっけ?」というくらい遠くに行く。
ブランドなりのバランスの良さを追求した結果なのかはわからないけど、個人的には微妙なバランスと感じてしまった。

高音域は2BAながら解像度高めでかつパンチもしっかりとあるが刺さりはしないバランス。
低音も高音域も過剰にならず、でもちゃんと目立つようにとチューニングをした結果中音域が多少犠牲になった感はある。
とはいえモコモコサウンドで曇ってるとかそういう類ではなく、随分後ろに配置されたなぁという感じなので人によっては
ハマるバランスなのかもしれない。

深いのに意外と疲れない装着感も相まって長時間使うのに適したバランスのハイブリッド。という印象でした。
初代の真っ黒な全金属も独特の魅力がありましたが、真鍮+木という異端の見た目は非常に個性的なのでコレクションとしても強い。
パッケージの妙な豪勢さといい、Tangzuは音質のみに限らない個性的なデザインが魅力的なブランドだなと再認識しました。


総評
個人的好み度:10点満点中/6点
完成度:10点満点中/10点 

CVJ Medusa あのイヤホンとそっくりな1DD

 

今回ご紹介するのはコチラ(Linsoul公式)(Amazon公式

CVJよりリリースされたダイナミックコート振動板1発の金属筐体イヤホン、Medusa【PR】

見た目そっくりというか同じ筐体のYukimiというイヤホンがあり、後発のこちらは「Yukimiじゃん!」とかなり
不思議な目で見られていたようですが、コンセプト的にはこちらが先だったのをなんやかんやでYukimiが先に世に出回ってしまったらしいです。
何故かR2E3とコラボしたMermaidとも同じロゴがある不思議。定価は2万を超える少しランクが上の製品ですがその実力はいかに。


端子は少し凹みのある0.78 2pin。個体差だと思いますが私のは結構固めでした。
結構コンパクトに絞った感じのある筐体で、アルミ合金と思われる軽量さ。真っ黒だけでなくサイドには光沢のあるシルバー配色。
全体にわたってかなり特徴的なベントが設置されており、先のシルバー部分にがっつり空いている他
下部には横中楕円形のが1つ。ノズルの根本の盛り上がりにも大きなメッシュベントが。
pin傍にはR2E3のロゴやら赤と青の数字の2のような埋め込みがあったり、フェイスプレートにはMの文字が刻印されています。
装着感としてはコンパクトながら凹凸のしっかりとある内側の形状と、ノズルの角度が根本からしっかりと深めにあることでガッチリした装着感。
耳から飛び出ない程度にはコンパクト。
かなり特徴的でかつこだわりを感じられるデザインなので、1個で終わらせるのは勿体ない精神でこのMedusaがYukimiと同時期に動いていたんでしょうか。
これだけベントがあるのに音漏れがさほど感じられないのはうまく分散してるのか、かなり不思議な感じです。

音質としてはベリリウム系にありがちな暗めな輝きのあるドンシャリ。
コンパクトな筐体の影響か、ベントの割に音場の広さはそこまで感じません。逆にちょっと天井が低く感じる。距離が近い。
サブベースはあまり主張せず、キックがかなり強くミドルがある程度盛られてる感じ。一瞬膨らんですぐに引いていく反応の速さがある。
存在感をある程度だしつつ中高音をまったく阻害しない量感を常に保ってる。
ベントの大きさと数がうまく一瞬の低音の深みをだしつつタイトな空気感を調整してるのかもしれない。
男性ヴォーカルに対しての熱量が程よく濃く、女性ヴォーカルだとちょっと暗さがもろに出てイマイチなときがある。
ギターとはかなり相性が良く、ジャキジャキと粒立ちが良くパワーがある。
重さがありつつしつこくないのでメタル系とも良い相性。分離感も高め。
カッティング系とは音数が多い楽曲じゃなければまぁまぁの相性。多いとちょっと埋もれ気味。

高音域はベリリウム系にありがちな、キラキラとした煌めきはあるんだけど暗いもったりとした重さがある。
個人的にはすこーし苦手。明るくカリっとした強さでもなく解像感に特化した感じでもなく。
強いて言えばウォーム系のイヤホンでありがちなモサッとした印象。
音楽に関しては微妙と思うけどゲーム、映画等の用途では気にならない。
逆にASMR系だとこの仄暗い感じがマッチするときもある。

デザインや装着感は良いし、ベリリウム系が好きな人には間違いのなさそうな2万円クラス。
ちょっと他とは違う個性的なイヤホンが欲しいぞという人には見た目的にも音質的にもバッチリだと思います。



総評
個人的好み度:10点満点中/7.5点
完成度:10点満点中/10点

CCA hydro ブランドフラグシップクラスのハイブリッド

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク
CCAの2DD+8BAとてんこ盛りなハイブリッドイヤホン、hydro。
リリースは結構前のイヤホンですがKZ/CCA系列でアリエクでも1万前後(最近1万割り始めた)するフラグシップクラス。
リリース時はいくら評価高くても5千円超えてくると悩ましいということでスルーしてたんですが先日のセールで
hydroを含めていくつかまとめ買いしてしまいました。



qdc端子でかなり大ぶりな筐体。非常に透明度の高い樹脂と、フェイスプレートは亜鉛合金系でずっしり重い。
樹脂側にベントはなく、背面の大きなメッシュベントのみ。音量を大きくすると多少漏れます。
ノズルも樹脂製で、根本から大きく盛り上がっているので結構深めの装着感。ベントが背面のみのせいか、あまり奥にいれると圧で耳に違和感が。
凹凸の無い滑らかな形状なので大きさの割にはあまりクセのない装着感ですが、しっかりと押し込みたいタイプの人は前述の仕様で難しいかも。
イヤピを小さめにして奥に入れてもイヤホンの重さがズシッときてイマイチ。
各ドライバーから伸びる音導管がくっきりと見える透明度なのはテンションアップ。

この透明度!

音質に関してはスイッチ全部オフだと多少ムキムキなものの優等生なドンシャリ。
低音スイッチ(1,2)をオンにするとKZ/CCAらしいムッキムキなパンチの低音がドンドンでるドンシャリ。
高音スイッチ(3,4)をオンにするとしっかりと腰が上がり明るめのドンシャリになる。
最初はスイッチオフで使ってたけどやはりブランドらしさを意識するなら低音スイッチ側をオンですね。
7mmのDDと8mmのDDという異径の組み合わせで、低音を担当してるのは主に7mmのXUNドライバ。
8mmの方は主に中音域側の担当のようで、それ以外をBAで担っている感じ。
7mmという小さめなドライバから放たれる低音はサブベースのあたりはそこまで前に出てこないもののしっかりと地の底から唸るような低音をちゃんと出している。
とはいえKZ系のイヤホンに慣れてる人だと「ちょっと大人しくない?」と感じるかも。大型のDDには敵わない感じ。
しかしキックやミドルはとても芯のある強さ。スイッチをオンにするとボフッとボリューム感も出てきます。

この低音域と中高音のバランスがhydroのミソ。8mmDDと8つのBAは存在感のある低音に負けじと前に出てくるがスイッチオフであれば刺さないのによく伸びる。
男性ヴォーカルから女性ヴォーカルまでバランスよくこなすがやはり熱量のある低めな声のほうが得意。
高音域に関しては激しめの曲だとちょっとガチャついてる感じは否めないが低音のパンチに負けず、それでも基本刺さらずを実現してる。
多めのBAを搭載することで1個1個の出力をうまく調整出来ている結果なのかと思います。
物足りない人はスイッチをオンにすればうるさめの高音域も実現可能。ただ高音側だけを上げるとヴォーカルの辺りは若干低音との間で存在感が霞む。
個人的にはオンにするなら全部オンか、低音側だけをオンが好み。
一番長く付き合えそうなのは全部オフ。
KZ/CCAとして聴いてしまうと「もっといけるだろ!」と思うようなバランスの良さですが冷静に聴けば普通にムキムキなドンシャリです。
装着感だけ少し人を選びますがKZ/CCAのハイクラスに興味がある人は最近価格も落ち着いてきてるので是非検討してほしい。
1DD+1~2BAでは実現できない暴力が味わえます。


総評
個人的好み度:10点満点中/7.5点(装着感がイマイチ)
完成度:10点満点中/9点(価格の割にノズルが樹脂でちょっと加工が安っぽい)

【番外雑記】サカナクションの最新ライブを有線イヤホンで観た

 


先日行われたSAKANAQUARIUM 2025 “怪獣”LIVE at K-Arena Yokohamaですが、この2日間の公演は
1日目はNFmember(ファンクラブ的なもの)限定チケット、2日目は誰でもチケットを購入すればアーカイヴを
9/15の23:59まで視聴可能になっています。

配信用にカメラワークも音質も練られた、ただのライブ映像垂れ流しではない一つの作品。
もし忘れてたとか、知ってたけどただのライブ映像なら別に。という人がいたらと思いこの記事を書きました。
Youtubeで初日の映像は10曲分だけ無料配信もあったのですが、視聴者はなんと10万人越え。
無料とはいえ50分近い映像に10万人を集めたのはそれだけ「ちょっと見て終わり」という事をさせなかった完成度の高さが成せる事なのかなと思いました。


本映像作品の会場であるKアリーナ横浜は開業からまだ2年と経っていない新しい施設で、「アーティストに最上の舞台を オーディエンスに最高の記憶を」をコンセプトにしています。
音響システムは演者持ち込みではなく、200個ものスピーカーが常設されているそうです。
そんな会場にも関わらずサカナクションはスピーカーを更に追加。そしてステージ下にサブウーファーと呼ばれる重低音専用のスピーカーも追加するという
出血大サービスな構成で怪獣ツアーの千秋楽を迎えました。

ただ、配信ライブで見るということは大抵、自宅で見るということ。
私は1日目はイヤホン、2日目はスピーカーで見始めたのですが低音が凄すぎて途中からイヤホンに切り替えました。
集合住宅なら間違いなく苦情が来るレベルの床が震える低音が出てしまっていた。

・イヤホン・ヘッドホンで視聴する際はスマフォ等で「空間オーディオ」がオフになっていることが前提の音作り。
・専門のスタッフが音をリアルタイムマスタリング。

このようにただライブ映像をそのまま放映するのではなく、配信だから出来るこだわりをつめてくれるのがチームサカナクションの強みだと思います。

今回は初日DUNU DK3001BDを使い、二日目はCCA hydroを使いました。
会場の体で直に感じるレベルの低音はやはり低音が強いイヤホンだと映えます。
特にDK3001BDは空間の程よい広さと中高音の解像度、深めの低音がライブ鑑賞にぴったり。
CCA hydroは中高音の解像度こそ劣りますが低音域の盛り具合に関してはより会場の重さに近かったかもしれない。

多分、配信ライブを見てる人はイヤホン・ヘッドホン勢の割合が多い気がするのですがPCやTVのスピーカーでしかまだ見てないという人には
是非イヤホン・ヘッドホンを使って鑑賞してほしいです。
会場の音をそのまま拾って流しているわけではないので、リアルタイムマスタリングによる人工的な雰囲気を感じるかもしれませんが、「こんな音してたんだ」とかそういう細かい部分を改めて発見できる機会があると思います。
ライブ会場現地参戦してた方も、会場で流してる音とは別物になってると思いますので「生で見たからもういいや」と思わずに見て欲しい。

1日目のNFmember限定チケットを購入していた方は本日9/6には山口一郎氏を除くメンバー4人で振り返りコメンタリーも追加で配信されたので、こちらも是非。

SOUNDPEATS Clip1 LDAC対応イヤーカフ

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazon公式
形状やドライバの変更を経てLDACにも対応したブランド最新のイヤーカフ型TWS。Clip【PR】
7月に発売予定でしたがなんやかんやとあり8/25にリリースを迎えました。

bluetoothのバージョンやバッテリー持ちの辺りは前作からそのままで

・チタンPVDコーティング12mmデュアルマグネットDD搭載
・0.6mm超極細ニッケルチタン合金
・LDAC対応


をはじめ
アプリが新たにPeatsAudioからSOUNDPEATSに更新。色々と機能が増えました。※現状は旧アプリの方が安定して使えるらしいです。私の場合は問題ありませんでしたが新アプリは動作不安定になることがあるようなので各自安定したアプリを選択することを推奨。
Dolby Audioに対応した点がメインかなと思いますが排水機能という謎機能まで。
マルチポイント接続や装着検出、今後は落下検知というのも対応する予定とのこと。




見た目としては再びタッチセンサー式に戻りました。物理ボタンは撤廃。
花形のようないくつか穴の空いた開口部は前作とほぼ変わらず。
最も変わったのはスピーカーが軸の先端にそのまま付いていた前作に比べ、軸の外側に付いた点。
このデザイン変更により装着感は大幅に変わりました。
耳を挟むには些か緩かった前作はモデルのようにリングが地面と水平になるような装着は厳しかった。
Clipはホールド力が高まったことで水平に装着出来ます。

ただし個人的には一長一短。水平向きだと音はやはり若干耳穴からスピーカーがずれているので音の迫力は少し落ちる。
今までのようにイヤリングのようなぶら下げ方をするとちょっと装着感が少しキツイ。
せっかくのイヤーカフ型なのに耳たぶを多少巻き込んでぎゅっとしてしまうので本来の「付けてることを忘れる装着感」が失われる。
あとは耳にしっかりとくっつくことで耳の形による装着感の違いも出やすくなったと思います。
右耳は割と水平に付けても落ち着くんですが左耳がちょっとズレて音が軽くなりやすい。イヤーカフ経験値の浅い私には盲点でした。

音質としては今までで最も強い低音が魅力的なドンシャリ。もちろんダイナミックEQオン。
12mmの大型DDを積んでるだけありLDACはもちろんその他の接続時でもど迫力の低音が味わえます。
中高音の抜けも構造上素晴らしく、周りの音ははっきり聞き取れるのに音楽もしっかりと楽しく聴ける。
リングを下向きに装着した時は半密閉かのようにスピーカーが耳穴に入るので少し低音のほうが支配的になります。
というかスピーカーの開口部の一部が耳穴からズレてちょっと音が変に反射してこんもり感も出る。
ここの辺りは本当に個人差ですが私の場合は水平向きがバランスよく響いてバッチリでした。
Dolby Audioモードはサラウンド感が増す仕様ですが開放感のあるイヤーカフだとそこまでは恩恵がない感じ。ダイナミックEQと同時に使うことが出来ないので結局は後者に。

前作のUUではPC前で使うだけでも時折接続が切れたりして不安定だなという不満がありましたが今作はその点もバッチリ。
試しに人混みの多い駅や改札でも使ってましたが途切れることは一切なし。(AAC)
とはいえ周りの騒音が大きいと肝心の音楽は最大音量にでもしないと聴こえなくなりますし、そこまで上げると流石に漏れが激しい。
なおかつ水平装着をする私の場合は歩行中の振動で多少ずれるので細かく直しが必要でした。

家の中で落ち着いて使うには接続の安定性、音の迫力とこの2点については快適。
当然周りの音もバッチリ聞き取れるし、スピーカーが使えない環境が多い人には最適だと思います。
タッチセンサーに戻ってしまったのは少し残念。水平装着だと特にこのタッチセンサー部を触るのが少し手間。そしてずれる。

装着感検出については感度高め。耳→耳の距離以内なら外しても平気だろと思ったらそうでもない。片耳外した瞬間に反応して音楽が止まる。

以下は届きたての際の感想ですが、現状はアプリとファームウェアのアップグレード(v0.0.24)で改良されています。耳に装着する際には接続成功してるくらいには改善されました。もし接続遅いという評価がある場合は旧ファームウェアの問題だと思います。
一番現状気になった点としては「電源オンの遅さ」と「接続の遅さ」。
耳にかけて数秒してから電源オンとアナウンスが流れ、そこから接続するまで更に数秒かかります。(iPhone)
今までのワイヤレス系で一番時間がかかったので「何で?」となりました。使うにあたって大した影響ではないけども。

単純な音質ではシリーズ最新に相応しい出来。
ただし相性はかなり人によりそうな感じでした。

Questyle QCC Dongle Pro 超小型のiPhone/iPad向けBluetoothレシーバー・トランスミッター

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク
世界初のMFi認証を取得したロスレスBluetootuトランスミッター、QCC dongle pro。
iPhoneはAACというアップル独自のコーデックを使用していますが、aptxやLDAC等、Android端末で対応してたりする
コーデックには対応していません。
AACもSBCより高音質なコーデックとされていますがLDACやaptx Adaptiveならもっと音がよく感じるかもしれない。
そういう人向けのアイテムです。

MFi認証をアピールしているだけでゲーム機や他の端末でも全然使えます。 


本体は非常に軽量で小さい。似たようなタイプの製品は数あれど、端末に装着した状態で最も存在感の無い大きさじゃないでしょうか。
外装は残念ながらABS樹脂。金属製っぽい見た目なのはコーティングだけです。

bluetoothのバージョンは5.4。
対応コーデックはSBC、aptX、atpXHD、aptXAdaptive、aptX Lossless、LDAC

インジケーターが1箇所付いており、こちらでどのコーデックに接続しているかが判断出来ます。
(SBCは青、aptXは白、それ以上の高音質系は赤色等)

iPhoneでの使い方としては挿すだけ。
2,3ミリ程度の段差があるケースを使っていますが、特に問題なく装着できました。抜けやすいとかそういうのも無し。
自動的に専用アプリをDLするかどうかのメッセージが流れるので落とすだけ。
シンプルで扱いやすいです。デバイスを追加したい場合は更新を押してペアリング。
ペアリング後は選択可能なコーデックを選ぶ。これだけ。
一応、ファームウェアが1.50以前だとLDACがかなり不安定なバージョンらしいので新品でも中古でもまずはファームウェアをチェックしましょう。



SOUNDPEATS H3がaptx adaptiveもLDACも対応してるので試しに使ってましたが接続性に関しては電車内で2回。
大量の人とすれ違う際に途切れることがありました(LDAC)。
駅中や改札付近等、いかにも人が多い場所では途切れないのに電車内で途切れたのは謎。たまたま同じようなワイヤレス環境を持ってる人が近くにいて干渉
したのかもしれません。
逆にいうと基本的には途切れず思ったより強い。LDACは自分としてもかなり不安定なイメージが強かったので良い意味で裏切られました。
安定度優先にしてもaptx adaptiveでも十分同じくらい音は良い気がするので良し。

やはりAAC接続よりは低音がよりどっしりと低い部分まで出るようになったと感じます。
一番良かったのはiPhoneだと音量メーターが細かく上げれる点。
メーター数自体は変わってないと思うんですが「ここから音量爆上がりする」という事象が解消された。

基本有線派という人もbluetoothアンプを使っている人はこいつを挟むだけで手軽に高音質コーデックに対応出来ます。
消費電力もiPhoneで1,2日試した限りは特に違いを感じないレベル。
つけっぱなしでも画面がオフになるとしばらくしてオフになるので挿しっぱなしで消費しまくるということもない。
個人的に唯一生じた問題は縦向きのまま、カメラレンズ付近についているスタンドを立てるとドングルが干渉する点。
当たり前ですがいくら小さくても末端に凸が出来るのでスタンドと末端が机との接点になる置き方は出来ません。
テコの原理で端子に力がかかるので出来たとしても非推奨。

こんなことしか問題がない程度には大満足の製品でした。
アリエクのセールでもある程度安く購入出来ますが、国内でも現状は中古が散見されます。(旧ファームウェアでLDACつかえねー!となった人かもしれない)
同じような製品探してたけど接続が不安、邪魔になりそうで不安という人には現状LDACもaptx LLも対応しているコンパクトなドングルとして唯一無二かなと思います。
オススメ!


総評
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/9点(格安でもないので外装の安っぽさはちょっと不満)

NICEHCK NX8 SE(Special Edition) 1DD+6BA+1PZTのトライブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(公式リンク
以前リリースされていたNXシリーズの最新作であるトライブリッド構成のイヤホンNX8の「日本限定チューニング」モデル。NX8 SE。
元々気になっていたモデルではあったのですが個人的にNX7 MK4からNXシリーズらしい尖りが丸くなっていたのもあり見送っていたモデル。
そんなNX8に「派手さ」をプラスした日本独自版のモデルが春頃にクラファンスタートしていたのでいってしまいました。




0.78 2pin端子で樹脂製の軽量なボディ。トライブリッド構成ですが全く感じさせないコンパクトな大きさ。
気持ち短めの金属製ノズルが根本からの盛り上がり含め少し斜めに伸びている。
滑らかで凹凸の少ない形状なので装着感は癖なく奥までしっかり押し込める感じ。
ベントは丸い形状で少し大きめのものがpin端子傍に1箇所と内側に1箇所。さらに長方形のベントがFP縁の金色部分にあります。
音漏れは結構ある。ベントがどれも割と大きめなことと樹脂筐体でレジン充填がされているわけでもないので想像以上には漏れた。
フェイスプレートは金色のアルミニウム合金で縁取られた星空模様。
商品画像だと結構きれいに見えてたんですが実物は樹脂の表面加工が分厚めなこともあって案外ぼやけた感じ。


音質としては無印版を聴いていないので比較は出来ませんが完成度高めのソリッド系ドンシャリ。
10mmの1DDはチタンメッキ振動板を採用。
サブベースのボリューム感は並で、あまり強い存在感はないが結構下の方まで出てる。ダンスミュージックだと割とゴリっとは出る。
ミドルベースはそこそこ存在感があり、それでいながらチタンコートのおかげか分離感が良くソリッドに引き締まっている印象。
逆に言うと余韻が少なめではあるので少し明るめの中高音と相まって若干腰高に聴こえるかもしれない。
ただし一昔前のNXシリーズを期待してる人にはむしろ「これくらいは明るくないとな」と感じるはず。
締まっている分メタルのギター等太めのサウンドも迫力は出しつつスピード感がある。
樹脂筐体であるにもかかわらずこのタイトな雰囲気はNXっぽい。

中高音はいかにもピエゾっぽい若干粗さのある元気な刺激が出るときもあるが基本的には全体に伸びも分離感も良く優秀な感じ。
若干ドライな印象でタイトな低音と合わせて完成度の高いソリッド系ドンシャリな印象を受けました。
男性ヴォーカルも女性ヴォーカルも抜けよく程々に伸びる。カッティング系のギターは思ったより他より凹んで前に出てこない。
6BA+1PZTなんて積んでたらさぞ刺激的な音をしてるに違いないと思いきや定価約3万に相応しいパンチと解像度。
ただ最近流行ってる?気のするマイクロプラナーを複数積んだ上位価格帯の中高音域と比べるとちょっと物足りない。
NX8 SEでしか味わえない栄養を期待してると「普通に完成度高いけど値段なりではあるな」と感じてしまった。

日本限定板なので販売経路が制限される云々とありますが結局はアリエクとかでも普通に買えるようになる予感はする。
普通に良いドンシャリイヤホンですが無印との差はそこまで大きくないようなので、気になる人はまず店舗で聴き比べをしたほうが吉。



総評
個人的好み度:10点満点中/7点
完成度:10点満点中/10点