TinHiFi C1 DLC振動板採用の1DD

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazon公式リンク)(Linsoul公式リンク
TinHiFiよりリリースされたDLC振動板採用の1DDイヤホン。C1【PR】

qdc端子で、本体は樹脂製のクリアボディに航空グレードのアルミフェイスプレート。
TinHiFiは割と全金属が多いブランドのような気がしますが、珍しくC1はフェイスプレートのみ金属。
加工は指紋の目立たないマットな質感。このあたりはTinHiFiらしい感じ。
ベントはDDの真上
標準的な長さで、角度も少しついたノズルは本体の軽量さもありしっかりと耳に収まる装着感。
ノズルまで樹脂になっていますが、真ん中に返しが付いてる樹脂ノズルは少し珍しい気がします。
ただこう ノズルのバリが凄いですね!



音質としては低音が非常に力強い、まるでKZ系のゴリラサウンド。
DLC振動板採用の10mmサイズのDDですが、君KZの中にもいたことあるんじゃない?というくらい
低価格KZで感じたことのある、サブベースからミドルまでどっしりと盛られた低音。
ただゆるい濃さではなく、一定の締まりがあるのでそこまでウォームに寄りません。
内部に精密に設計されたチューニングポートがあることで低音の深さを強化し、それでいて中高音のクリアさの維持を実現と
公式で紹介しているのですが、言われてみるとノズルも音導管までいかないけど何かただのスペースではなく、少し成形されてますね。
中高音は若干丸みがあるものの低音の力強さと良い意味で同調しており、余り凹んで聴こえない。
この低音に飲み込まれてのっぺりした音になってないのは流石TinHiFiのチューニングという感じ。
刺激感はないけどパワーというか圧がある。
それでいて中高音の分離感もそこそこあるのでどんなジャンルもそつなくこなせる。
ステージ感が奥行きのある広さなのも気持ちいい。

これで二千円~三千円くらいなら結構オススメな低価格帯だと思うんですが、四千円台。
以前レビューしたC2も出来こそ悪くないものの価格帯的にライバルが多くて相対的にちょっとイマイチかと思いましたが
C1も同じくらい相対的に立場が微妙かも。
中高音域の派手さを求めない、音量を上げても刺激感の出にくいシンプルな作りのイヤホンが欲しいという人ならギリオススメ。
フェイスプレートこそ少しかっこいいですが樹脂ノズルのバリはらしくない粗雑さ。
パワーがあって面白味のあるイヤホンではあるので、セールで手頃になったら試してほしいです。




総評
個人的好み度:10点満点中/8点(昔はBAの入ったキラキラ系よりこういうのが好きだったなぁとしみじみくる)
完成度:10点満点中/6点

Kiwi Ears Etude 骨伝導ユニット搭載のトライブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazon公式リンク)(Linsoul公式リンク
骨伝導ユニットにベリリウム振動板搭載DDと3BAを搭載したトライブリッドイヤホン。Etude【PR】
正式にはÉtude(変換できない)。音楽的には練習曲の意。フランス語で「試み」という意味らしいです。
そんな名前を冠するこのイヤホンは去年あたりから増えてきている骨伝導搭載。
そこにカスタムBAとベリリウム振動板DDと確かに要素が盛々で意欲的な構成。


0.78 2pin端子で、スモークグレーの樹脂筐体。フェイスプレートは金属の枠があり、ハンドクラフトとのことなので
恐らく個体差のある黄色と黒と白が混じり合うデザイン。たまたまか色味も3色が混じり合うトライブリッド。
少々厚みと大きさがある本体ですが、軽量なことで装着感は良好。ノズルまで樹脂製です。
ノズルの先端は僅かに膨らみがありイヤーピースはちゃんと固定される。
標準的な長さで、斜めに角度がついてますが特に圧迫感や装着のクセは無し。
ベントは天頂部とpin側に小さなものが1箇所ずつ。

見える 見えるぞ

不思議な模様

音質としては骨伝導独特の耳穴の少し外から聴こえてくるような広い空間からくる弾力的な低音が魅力のドンシャリ。
おそらくはこの天頂部側にある大きなものが骨伝導ユニット。
正式にはKiwi Ears独自開発のKVT(キウイ振動トランスデューサー)という、通常の骨伝導ユニットとは異なり
普通のドライバーに近い?作りで、より低域から中域の音響を強化しているものらしいです。

まず前提として骨伝導ユニットを搭載したイヤホンは奥までしっかりと押しこみ、イヤホンが耳にしっかりと密着するように付ける必要があります。
Etudeの低音は決してゴリ押しのような強い主張ではないが、広い空間を低音で満たしたような優しく包まれるような不思議な量感。
低音が強いイヤホンは圧が苦手~という人には是非試してほしい新感覚の低音です。
その特性ゆえか、中高音との分離感がしっかりしてる。ボリューム感はちゃんとあるのに、混じり合わない距離感。
クロスオーバーが優秀なのと、骨伝導ユニットによる特性が相乗効果を生んでいる気がする。ただの色物じゃない。

中高音域はベリリウムDDとBAによる煌めきが目立つ明るめの音。
ヴォーカルは男性女性どちらも熱量や伸びが程よく、高めのVoもしっかり伸びる。
ギターはジャンルによって骨伝導の影響を受けゴリっと厚みのある音になるが、カッティング等キレがある音もしっかり出る。
分離感が高いので音数の多い楽曲だと本当に包まれている感が強く、かつ繊細に聴き取れる。
ドラムの金属類もしっかりと明るさがあり気持ちいい。刺さることはないが金管楽器に関しては人によって少し刺激を感じるかも。

一部気になったのは、楽曲に関しては殆ど問題ないのですがVCをはじめ喋る音声に関しては男性の声が一部ものすごく強調されます。
急に特定の声だけ狭い筒を通して喋ってるのかというくらいボワンボワンと響く。
装着を浅くすれば殆ど気にならないので骨伝導ユニットによる影響だと思います。
公式のグラフを見ても200hzのあたりにツノがあるのでこの辺り?
人と喋りながらゲームをする時は流石に気になってしまうくらいの強調でした。
あくまで音楽用と割り切る必要があるかも。
良い音悪い音以前に面白味のある音が聴きたいなぁ!と思ったらコイツはオススメです。


総評
個人的好み度:10点満点中/8点
完成度:10点満点中/7点(意欲作的な雰囲気)

Kiwi Ears Astral 1DD+6BAのハイブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazon公式リンク)(Linsoul公式リンク
今年は頭から新作を精力的にリリースしているKiwi Earsの新作、Astral【PR】
1DDに対し6BAは少し珍しい盛り具合の構成ですね。



0.78 2pin端子で、筐体は樹脂製。ベントは天頂部に大きめのタイプ。
全体に黒の色味で、フェイスプレートにはイエローの場合粒が大きめのラメのような仕様。
金箔というか砂金というか、どちらともハッキリ言えない微妙な模様。青の方はそれZii◯aatに近すぎない?というくらい
親しみのあるデザインになっています。
少し厚みのあるデザインですが、装着感自体は良好。ノズルは短く、ただし根本がやや盛り上がり角度をつけて伸びているタイプ。
そこそこガッチリ食い込むタイプですが痛みや窮屈な感じはありません。

同ブランドのKE4と似てる

音質としては1DDが10mmのバイオセラミック振動板で、公式の説明に「サブウーファー」と言われてしまっています。
コイツが本当にサブウーファー。名に恥じない重さの低音を出してきます。空気が震えている気がするレベル。
サブベースの出力が過去でもトップレベルに強い。
スピーカーの電源ちゃんと切ったよな?と確認してしまうくらいのヤツ。
地の底から響くような、ライブ音源なら会場にいるのと同じくらいのブルブルっとくる振動です。
キックもかなり強く濃い部類ですが、ミドルベースはそこまで爆盛ではない。
ただ相対的に聴こえるだけで、公式のグラフを見ると大抵は緩やかなU字を描いてる部分が高音域に向けて緩やかな下り坂にしかなっていない。
バランス取れてるように聴こえるだけでかなりのベースイヤホンです。
このバランスでまともに聴こえるのがおかしいだけかもしれない。
Kiwi Earsは「これがKiwi Earsの音」という特徴はないけど、どのイヤホンも振り切ったバランスをちゃんと聴きやすいように整えて置きました!
という感じの、一歩間違えば極端すぎて評価が分かれるバランスを上手く整えた感じがたまらないですね。

筐体の雰囲気やおおまかな音質の傾向としてはKE4のブラッシュアップに近い立ち位置なのかなーと思います。あっちは2DDだったのに
1DDのコチラのほうが圧倒的に深さがあるのはどういうDDなのか。。。

中高音域は6BAも積んでいるだけあり、ブランド物ではありませんが低音に負けずしっかりと分離感を備えたバランスの良さ。
最初にドラムやベースが入っていない楽曲だと、こんなにかっちりと鳴ってたのかと驚くくらいちゃんと出ています。
ギターのカッティングが気持ちよくシャキっと響くし、金管楽器もしっかり明るさがあります。
ドラムのスネアはちょっと太めに響くことが多く、金属系は細かいタッチ含めてきっちり明彩に鳴る。
ヴォーカルも男性ヴォーカルは程よく伸び、熱量もそこそこある。女性Voは伸びはそこそこにこちらも艶が強め。
もっとDDの影響で濃ゆくなったりモサっとするかなと想像してたんですが本当にこのDDはかなり下の低域用に仕上げてるんだなと思いました。
中音域用のBAで存在感は出しつつさっぱりとまとめてる印象。BAオンリーのイヤホンでありがちな「解像度は高いが割と線が太い」という感じ。

Astralはパッと聴いた印象ではモコっと低音が強く、6BA積んでる割にはおとなしい、ウォームなイヤホンだなーと思いました。
ただ鳴らし込むにつれてミドルベースの辺りは若干引き締まり、何故かサブベースはより深さを増していった気がします。
ライブ音源や電子音楽だとベースが入った途端「ッドゥウウウン...」と笑えるくらい重い存在感が出てきます。
音楽だと人によっては酔うかもしれません。
ただこの映画館レベルの低音は映画やゲームには非常に臨場感があって良い。
特にゲームだとアクションゲームでなくても所々に「圧」が出て面白い。
密閉型のヘッドホンでもあまり味わえ無さそうなレベルの濃さでした。
お値段的に少し上のランクですが、KE4の方向性が好みだった方にはハマると思います。


総評
個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/10点(イエローもブルーみたいな模様だと良かったなとは思います)

SOUNDPEATS Chasers ブランド最新のイヤーフック型TWS

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazon公式リンク
SOUNDPEATSより本日発売のイヤーフック型ワイヤレスイヤホン。Chasers【PR】
公式クーポンをいただいてますのでぜひご利用ください

10%OFFクーポンコード:SPCHRSBG01 初回値引き込で9,680円→6,970円になるはずです。
永続的なクーポンではないのでお早めに。

Chasersは系統としてはBreezyの後続。
重さは約9.5gでBreezyに比べると1gくらい増えてます。誤差。

主なポイントとしては
・膨大な耳データから生まれたフィット感
・LDAC対応&ハイレゾ認証取得 (最大990kbps)
・18*11mmの楕円形ドライバ
・集中モード(ちょっとしたノイキャン的な機能)


ケースは楕円形の、ツヤツヤしたシックなデザイン。90度ほどがパッと開くと本体が。
本体はシリコンで覆われた滑らかなブラックに、金色のアクセントが効いたデザイン。
Breezyはシンプルな形状ながら、フックが大きく開閉することで細かな装着感の調整が可能でした。


Chasersはフックが動くギミックはありませんが、フィット感が大幅に向上しています。
超極細な形状記憶合金を内蔵したイヤーフックが見ての通り結構細いので収まりが良い。
そして、スピーカー部が耳穴に近づくように少し角度がついている!
この構造のお陰でより音がダイナミックに聴こえるようになりました。
一応、仰向けに寝転がってもずれ落ちない程度にはしっかりホールド感もあります。

角度が付いてるのがお分かりだろうか

音質としてはイントラコンカ並の開放感なのに低音がどっしりなサウンド。勿論ダイナミックEQはオンです。
Breezyは樹脂筐体だったこともありブルブルと震えていましたがChasersはしっかりとしたシリコンで包まれた部分がメインなので
そんなこともないかなと思ってスピーカー部をつまんでみたらしっかり震えてました。コイツも震えるぞ。

スピーカー部には上下に大きなベントがあるのですが、このベントと、楕円形DDという形状がそれぞれ良い仕事をしている気がする。
今までのイヤーフック型よりも耳穴に近づいた分、圧をはじめとした迫力が出るのは当然なんですが、
それでいて音の広がりはBreezyよりもアガった気がする。
低音の重さ自体はBreezyよりも少し弱いが広がりは上。
ヴォーカルやギターは聴き取りやすく、刺さりはない。程よいパンチがありながら音量を上げても不快感が出にくい。
高音域に関しては少し距離を感じるがクッキリと鳴ってはいる。

少し落ち着きはあるが中高音はジャッキジャキに強くなってくれないと嫌という人でなければ問題ない範囲。
オープンタイプならこれくらいの方が音漏れも若干マシに聴こえる。
LDACで繋げれば若干接続は不安定になるリスクがありますがより音が広がり、解像度が上がります。
元からこの手にしては結構良いと思うんですがやはりAACからLDACにすると違いを感じます。

ケースのバッテリー残量も地味に表記

誤操作が嫌ならいっそこういうのもアリ



単体で10時間使えるバッテリー持ちの良さは相変わらず。
プラプラ散歩しながら丸一日持つレベル。
勿論ゲームモードもある。
集中モードに関してはANCのように周囲の音を全部下げるというより、会話などはほぼそのままで機械の雑音や風の音、ちょっとした物音を除外する感じ。
個人的には何故か耳に妙な圧力を感じたので、普通に使ったほうが良い感じ。
電車でアナウンスとかを聞き逃したくない等に限定的には使えそう。

そこそこの防水機能(IPX5)もあるので、運動にも良いと思います。軽量かつ細めのイヤーフックがしっかり収まるので
首を少し振った程度ではずれません。
これからの暑い時期はイヤホンをつけっぱなしにしてると耳穴の環境が荒れてしまう人もいるでしょうし、
ちょっと今日は耳穴を休めるか。という時に最適。
構造的に環境によって音漏れに気を使う必要はありますが、音質はどっしりと迫力があるのでロックでもジャズでも楽しく聴けます。
メガネはフレームによって多少の干渉は避けれませんが、マスク紐程度ならそこまで違和感なく使えると思います。
個人的にはシリコンの質感が良い感じなので、白とか明るめの色があると夏に向けてもっとヨシ!


DUNU DK3001 BD 1DD+4BA+4PLA トライブリッド構成のメカメカしいPOWERイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(アリエク購入元リンク)(Amazon公式リンク
DUNUという私のブログでは多分お初のブランド。
数千円の価格帯よりも数万単位の価格帯が殆どの、中華イヤホン系の中ではちょっと高級めなブランド。
Kima等、見た目がシンプルにカッコいいイヤホンが多いイメージ。

このDK3001BD(Brain Dance)は昨年発売されたイヤホンですが、eイヤホンをはじめ日本の大手家電ショップでも
販売されており、勿論試聴する機会もあります。
7万を超える、私の手持ちの中ではトップクラスのお値段。色々あってとうとう手に入れてしまいました。
当初はMMCX版だったのですが日本流通分は0.78 2pin端子。アリエクだと一応選択出来ます。
公式HPを見ると、DK3001を冠するイヤホンはこの前に2つ、無印とPRO版があったようです。


かなり厚みのある真っ白な筐体。航空宇宙グレードのアルミニウム合金製で、中身が詰まっているにしても非常に軽い印象でした。
印象的な色はジルコニウム・セラミックとやらでコーティングされており、高温で硬化されることで生まれる独特の質感。
金属なんですが尖った印象がなく、陶器のような優しい色味です。


左右で端子部分は赤と白で色が分けられています。ほんの僅かに凹んでいますが特に問題なし。
ノズルは先っぽが大きく段差になっておりイヤピをガッチリ固定するタイプ。
長さ的には割と標準的。根本から少し盛り上がっており、耳にすんなりと入ります。
あまり段差がないので装着感微妙そうだな~と想像してたんですが、本体が軽いのもあって全く問題なし。
厚み(高さ)こそありますがそれ以外は並の大きさなので3時間程度つけっぱなしでも痛みもなし。
ノズルの先っぽが太くなっていることで安定感が良いのかなと思います。


FPのデザインは落ち着きを求める人には到底向きませんが、メカっぽいのが好きな人には刺さる。
イヤホンと言うか、スピーカーのようなベントのデザインですね。横中の金属メッシュが除く2本と、細かいひし形に並ぶベント。
音漏れは多少ありますが気にするような漏れではない。本体が堅牢な金属である分、下手な樹脂イヤホンよりは漏れない。
LR表記と、端子表記が印字されてますがこのあってもなくても良いような表記、メカっぽさを強調するデザインですね(?)

1DDはフラグシップモデルの「Glacier」というイヤホンと同じ複合バイオ・ダイアフラム振動板のDDを搭載。
4BAはカスタムされた中音域、高音域用のカスタムBA。
4プラナーは超高音域用で、従来のDDやBAよりも上のサウンドを提供する代物らしいです。

音質としてはBrain Danceという名前に相応しい、生々しさと分析的な側面を両立した脳踊るPOWERサウンド。
一聴して驚いたのは音の細かさ。解像度が凄いというより、生々しい。ライブ音源を聴くと本当にその会場で聴いてるような
ステージ感とドラム・ベースの圧力を感じる。ギターやドラムも大型スピーカーで流れてるようなパンチを耳元で聴ける。

サブベースはそこまで強い量感ではないが、地の底からしっかりと全体を支えるように出ている。
ミドルベースやキックはそこそこに前に出てくるけど決して出しゃばらない。ソリッドでもなくボワ付きもなく、本当に丁度いい中間地点。
ソリッド寄りだとバスドラの余韻がちょっとなぁとなったり、ウォーム寄りだとベースラインがちょっと出過ぎだなぁとなるもんですが。
どちらの旨味も両立してるようなとっても美味しいとこ取りのバランス。
普段からとりあえず低域はイコライザで盛るぜ!という人でもなければ物足りないということはないはず。すごく好み。
ライブ音源のベースの低い方やバスドラの空気がブルブルっと来る部分はしっかり出てるんです。

中高音域はスムースで、4チャンネルのサウンドガイドと電子クロースオーバー・システムとやらが活きてます。
「本物の音楽の世界へとシームレスにつながります」という紹介文があったんですが、聴いてみると納得。
余計な刺激感は一切ないが、ヴォーカルもギターもドラムの金属類も眼の前で聴いてるかのような生々しい音。
モニター的な解像度がありつつ、超高音域はプラナーで担当しそれ以外を4BAで担っているおかげか、余分な尖りがない。
ベントのおかげか音抜け感もよく、金管楽器のソロも低温のブルブルと来る振動から高音域の鋭く一瞬で抜けていくような爽快感もある。

1DDが優秀なおかげか、昔のロックや音数の少ないロックはちょっと物足りないか?と思ったら全然カバーしてくれる。
今どきの電子音楽でも昔のロックでも盛るところは出し、余分には出さない。フラグシップモデルに搭載してるというだけある懐の深さ。

どんな音楽でも向き不向きなく万能に使えるイヤホンだと思います。
最初の方はゲームをするタイミングがあったのでそちらで使ったんですが音の定位感も優れているようで、
細かい足音も逃さず、右の方から来てるなーとか把握できます。
あとは見た目で不安のあった装着感だったんですが、はじめの方に書いた通り全く問題なし。厚みがあるのと、デザイン的に
外で使うのは若干躊躇いがあるかもしれませんが痛みもズレもなく快適に使えました。
ノズルの先端だけが太いの、ZiiGaat ESTRELLAもそうでしたね。
根本から良い感じに伸びて深く耳穴に入るのこそ至高と思ってたけど、ノズル先端の構造だけでも大分違うのかも。

予算が許すなら是非、まずはお近くの取扱店で試聴してみてほしいです。



総評
個人的好み度:10点満点中/12点
完成度:10点満点中/10点

MYER-AUDIO CKLVX D41 1DD+4BAのハイブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(アリエクリンク
MYER-AUDIOのSLIIVOとは別ブランドとして展開しているCKLVXより1DD+4BAのハイブリッドイヤホン。D41。
定価が2万円ちょいながらかなり高い品質と噂だったのでSLA3の次はコイツを購入してました。


0.78 2pinで、フラット仕様。
黒い樹脂筐体にFPは何か爬虫類の表皮を想像させるような生々しさと山肌のような無機質さの融合するデザイン。
青や緑系と異なり暖色系ですが、木目ではないところが少し新しいですね。
MYER-AUDIOで次はどれにしようか悩んでるとき、見た目でまずD41をチェックしていた節はあります。
同じ構成のSoundRhyme SR5と同じくらいぶ厚めの筐体。ノズルは少し太めで根本から少し長めに伸びています。
装着感自体はガッチリとしていて良いんですがノズルが太いのと根本から長めに伸びている分、2時間程度で
ちょっと耳穴が痛くなりました。
ベントはメーカー共通のX型の蓋がされている大きいものがpin側に一箇所。

音質としては低音濃いめのちょい空間が広めなサウンド。
サブベースからミドルまでかなり量感盛りで濃いめの存在感。低音の解像度自体は並以上にあると思うんですが
余韻が強く、最前面に出てくるため他の音が相対的に遠く感じます。
シンセベース等は本当に気持ちいいくらいビリビリ来る。
中高音はカスタム4BAで構成されており、分離感自体は高いものの前述の低音域に圧されている感じ。
音数の少ない曲や、ポップスであればVoに程よく艶のある存在感やホーン楽器も程よい距離感。
特に昔の洋楽ロックだとバスドラの辺りがドッコンドッコンと気持ちよく、ギター等の中高音も骨太に、分離感よく聴かせてくれる。でかめのフルレンジスピーカーのような圧力があります。

価格も比較的近いのでSR5と聴き比べて見ました。
低音の量感はD41が上。柔らかいのはSR5。D41の方がよりゴリっとした存在感でかつ余韻も強い。
中高音に関してはSR5もそこまで主張が強いとは思ってませんでしたが比べるとしっかりある。
D41は距離感もあるし結構マイルドで、一切刺さりはしないけど女性Voやホーン楽器の鋭い伸びが無い。
音場に関してはD41の方が自然に広い。SR5は全体に距離感が近い。

個人的には装着感含めSR5の方が万能に感じて好み。
D41はSLA3やSLT6と同じく価格に対しての完成度が高いとは感じるものの、中高音の丸さが気になってしまった。
装着感は少し人を選びますが、ウォーム系が好みの方であれば2万円台で非常に良い選択肢の一つだと思います。


総評
個人的好み度:10点満点中/7.5点
完成度:10点満点中/10点

KZ Xtra Aptx adaptive対応のTWS

 

今回ご紹介するのはコチラ。(アリエクリンク)←Amazonにまともなリンクが無いため購入履歴より。
実は昔からTWSも出しているKZの比較的最近の製品。Xtra。
この手のイヤホンに手を出し始めた際、通勤用にTWSも欲しいと思ってKZのTWSもお試し済みなんですが、
当時は「再生時間3時間」が使ってみると1時間半でバテリィロウといい始める始末。
その後もたまにチェックはしてみるものの、4時間程度が関の山だったと記憶してます。

最近はKZ CarolというスティックタイプのTWSは再生時間も7時間という表記になり、実際評判もそこそこ。
おまけにLDACに対応したCarol Proも出たので最近チェックしてたところで見かけたのがこのXtra。
個人的に決め手となったのはAptx adaptive対応。
直近のリリースだけあり搭載されているDDもスーパーリニア系統。KZ LITE辺りの世代。
再生時間は公称8時間。
アリエクセールで3k代だったのでお試しに購入しました。
ちなみにCarol Proもほぼ同時に手に入れましたが、現在技適が取得されていない状態。
技適についてはざっくりいうと日本で未取得の製品を勝手に使ってると法律違反になります。

KZ公式でこれから申請するようですが、アリエクでbluetooth製品購入の際には注意しましょう。



ケースは円形タイプでサラサラの素材感。透明なプラ板で充電ケースとイヤホン本体のインジケーターを確認できます。
イヤホン本体はかなり凹凸のある大きいサイズ。バッテリーを内蔵している分、1DDでもここまでゴツくなってしまいました。
ただ、本来は有線イヤホンの筐体なのか、妙な位置にベントがあります。
内側も随分とざっくりとしたベントが数か所。
ノズル自体は標準的な長さ。ただ根本が大きく盛り上がっているので装着感に関しては
耳にしっかり差し込むのではなく、穴に載せておくような感覚。ワンサイズ落としたイヤピ推奨。
イヤーピースは角笛のような高さのあるものは勿論、短めのイヤーピースでないと充電ケースがうまく閉まりません。
標準が頼りなさそうなのは想定済みだったので私はアリエクでたまたま見かけたこのWhizzer EASYTIPS SS20というイヤーピースを使っています。(アリエクリンク


FP側もスケルトン仕様なので、基盤が丸見え! タッチセンサーまで見えますね。ロゴ含めダサかっこよさが良い。
地味にANC機能と、ハイパフォーマンス(低遅延)モードがあります。
ANCは案外効きが良く、車のエンジン音等はかなり低減します。人の声はそこそこ通る。
ハイパフォーマンスモードは音ゲーをやる人にもあまり遅延を感じない程度には低遅延に。
Aptx Adaptive接続だとその時点でもう殆ど気になりません。

音質としてはボリューミーな低音が中心のドンシャリ。
イメージ的にはKZ LITEにもっとキックやミドルベースを上乗せしたこんもり感。
はっきり言って低音過多ですが中高音含め分離感はそこそこ優れており、Aptx Adaptiveだと音はかなり良いです。
低音が強いとはいえ人の声もクッキリ聴き取りやすく、高音域は若干距離があるが埋もれるほどではない。
全体にベントが多いせいか密閉感もなく並の空間。
音楽用と考えれば少しバランスの悪い、良い意味で低音馬鹿のイヤホンですが、これがゲームにバッチリハマる。
モンハンやFPSに使っていましたがまず遅延が全く気にならないレベルで、アクションシーンのSE全般が
ド低音で再生されるので迫力がある。それでいて中高音に曇りは感じないし、足音が聞こえにくいとかもない。
VCも、多少声の低い人は誇張されますがゲームとは別に聴き取りやすい。
刺さるような不快な音域もゼロ。

再生時間に関してはおおよそ5時間の時点でバテリィロウが流れました。
丸1日使うには途中で充電を挟む必要がありますが、一度で5時間も持てば十分。
何より驚いたのは外付けアンテナのない普通のドングル(creative BT-W4)とでも、扉2枚挟んだ数メートルの距離でも
VCが途切れず聞こえた点。
そこの辺りは中華クオリティだろうと思ってたんですが今までで一番強いくらい。
筐体がもう少しコンパクトサイズだったら万人にオススメしたいくらいの出来でした。オススメ。


総評
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/9点

TinHiFi C1 DLC振動板採用の1DD