DUNU DK3001 BD 1DD+4BA+4PLA トライブリッド構成のメカメカしいPOWERイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(アリエク購入元リンク)(Amazon公式リンク
DUNUという私のブログでは多分お初のブランド。
数千円の価格帯よりも数万単位の価格帯が殆どの、中華イヤホン系の中ではちょっと高級めなブランド。
Kima等、見た目がシンプルにカッコいいイヤホンが多いイメージ。

このDK3001BD(Brain Dance)は昨年発売されたイヤホンですが、eイヤホンをはじめ日本の大手家電ショップでも
販売されており、勿論試聴する機会もあります。
7万を超える、私の手持ちの中ではトップクラスのお値段。色々あってとうとう手に入れてしまいました。
当初はMMCX版だったのですが日本流通分は0.78 2pin端子。アリエクだと一応選択出来ます。
公式HPを見ると、DK3001を冠するイヤホンはこの前に2つ、無印とPRO版があったようです。


かなり厚みのある真っ白な筐体。航空宇宙グレードのアルミニウム合金製で、中身が詰まっているにしても非常に軽い印象でした。
印象的な色はジルコニウム・セラミックとやらでコーティングされており、高温で硬化されることで生まれる独特の質感。
金属なんですが尖った印象がなく、陶器のような優しい色味です。


左右で端子部分は赤と白で色が分けられています。ほんの僅かに凹んでいますが特に問題なし。
ノズルは先っぽが大きく段差になっておりイヤピをガッチリ固定するタイプ。
長さ的には割と標準的。根本から少し盛り上がっており、耳にすんなりと入ります。
あまり段差がないので装着感微妙そうだな~と想像してたんですが、本体が軽いのもあって全く問題なし。
厚み(高さ)こそありますがそれ以外は並の大きさなので3時間程度つけっぱなしでも痛みもなし。
ノズルの先っぽが太くなっていることで安定感が良いのかなと思います。


FPのデザインは落ち着きを求める人には到底向きませんが、メカっぽいのが好きな人には刺さる。
イヤホンと言うか、スピーカーのようなベントのデザインですね。横中の金属メッシュが除く2本と、細かいひし形に並ぶベント。
音漏れは多少ありますが気にするような漏れではない。本体が堅牢な金属である分、下手な樹脂イヤホンよりは漏れない。
LR表記と、端子表記が印字されてますがこのあってもなくても良いような表記、メカっぽさを強調するデザインですね(?)

1DDはフラグシップモデルの「Glacier」というイヤホンと同じ複合バイオ・ダイアフラム振動板のDDを搭載。
4BAはカスタムされた中音域、高音域用のカスタムBA。
4プラナーは超高音域用で、従来のDDやBAよりも上のサウンドを提供する代物らしいです。

音質としてはBrain Danceという名前に相応しい、生々しさと分析的な側面を両立した脳踊るPOWERサウンド。
一聴して驚いたのは音の細かさ。解像度が凄いというより、生々しい。ライブ音源を聴くと本当にその会場で聴いてるような
ステージ感とドラム・ベースの圧力を感じる。ギターやドラムも大型スピーカーで流れてるようなパンチを耳元で聴ける。

サブベースはそこまで強い量感ではないが、地の底からしっかりと全体を支えるように出ている。
ミドルベースやキックはそこそこに前に出てくるけど決して出しゃばらない。ソリッドでもなくボワ付きもなく、本当に丁度いい中間地点。
ソリッド寄りだとバスドラの余韻がちょっとなぁとなったり、ウォーム寄りだとベースラインがちょっと出過ぎだなぁとなるもんですが。
どちらの旨味も両立してるようなとっても美味しいとこ取りのバランス。
普段からとりあえず低域はイコライザで盛るぜ!という人でもなければ物足りないということはないはず。すごく好み。
ライブ音源のベースの低い方やバスドラの空気がブルブルっと来る部分はしっかり出てるんです。

中高音域はスムースで、4チャンネルのサウンドガイドと電子クロースオーバー・システムとやらが活きてます。
「本物の音楽の世界へとシームレスにつながります」という紹介文があったんですが、聴いてみると納得。
余計な刺激感は一切ないが、ヴォーカルもギターもドラムの金属類も眼の前で聴いてるかのような生々しい音。
モニター的な解像度がありつつ、超高音域はプラナーで担当しそれ以外を4BAで担っているおかげか、余分な尖りがない。
ベントのおかげか音抜け感もよく、金管楽器のソロも低温のブルブルと来る振動から高音域の鋭く一瞬で抜けていくような爽快感もある。

1DDが優秀なおかげか、昔のロックや音数の少ないロックはちょっと物足りないか?と思ったら全然カバーしてくれる。
今どきの電子音楽でも昔のロックでも盛るところは出し、余分には出さない。フラグシップモデルに搭載してるというだけある懐の深さ。

どんな音楽でも向き不向きなく万能に使えるイヤホンだと思います。
最初の方はゲームをするタイミングがあったのでそちらで使ったんですが音の定位感も優れているようで、
細かい足音も逃さず、右の方から来てるなーとか把握できます。
あとは見た目で不安のあった装着感だったんですが、はじめの方に書いた通り全く問題なし。厚みがあるのと、デザイン的に
外で使うのは若干躊躇いがあるかもしれませんが痛みもズレもなく快適に使えました。
ノズルの先端だけが太いの、ZiiGaat ESTRELLAもそうでしたね。
根本から良い感じに伸びて深く耳穴に入るのこそ至高と思ってたけど、ノズル先端の構造だけでも大分違うのかも。

予算が許すなら是非、まずはお近くの取扱店で試聴してみてほしいです。



総評
個人的好み度:10点満点中/12点
完成度:10点満点中/10点

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