Questyle QCC Dongle Pro 超小型のiPhone/iPad向けBluetoothレシーバー・トランスミッター

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク
世界初のMFi認証を取得したロスレスBluetootuトランスミッター、QCC dongle pro。
iPhoneはAACというアップル独自のコーデックを使用していますが、aptxやLDAC等、Android端末で対応してたりする
コーデックには対応していません。
AACもSBCより高音質なコーデックとされていますがLDACやaptx Adaptiveならもっと音がよく感じるかもしれない。
そういう人向けのアイテムです。

MFi認証をアピールしているだけでゲーム機や他の端末でも全然使えます。 


本体は非常に軽量で小さい。似たようなタイプの製品は数あれど、端末に装着した状態で最も存在感の無い大きさじゃないでしょうか。
外装は残念ながらABS樹脂。金属製っぽい見た目なのはコーティングだけです。

bluetoothのバージョンは5.4。
対応コーデックはSBC、aptX、atpXHD、aptXAdaptive、aptX Lossless、LDAC

インジケーターが1箇所付いており、こちらでどのコーデックに接続しているかが判断出来ます。
(SBCは青、aptXは白、それ以上の高音質系は赤色等)

iPhoneでの使い方としては挿すだけ。
2,3ミリ程度の段差があるケースを使っていますが、特に問題なく装着できました。抜けやすいとかそういうのも無し。
自動的に専用アプリをDLするかどうかのメッセージが流れるので落とすだけ。
シンプルで扱いやすいです。デバイスを追加したい場合は更新を押してペアリング。
ペアリング後は選択可能なコーデックを選ぶ。これだけ。
一応、ファームウェアが1.50以前だとLDACがかなり不安定なバージョンらしいので新品でも中古でもまずはファームウェアをチェックしましょう。



SOUNDPEATS H3がaptx adaptiveもLDACも対応してるので試しに使ってましたが接続性に関しては電車内で2回。
大量の人とすれ違う際に途切れることがありました(LDAC)。
駅中や改札付近等、いかにも人が多い場所では途切れないのに電車内で途切れたのは謎。たまたま同じようなワイヤレス環境を持ってる人が近くにいて干渉
したのかもしれません。
逆にいうと基本的には途切れず思ったより強い。LDACは自分としてもかなり不安定なイメージが強かったので良い意味で裏切られました。
安定度優先にしてもaptx adaptiveでも十分同じくらい音は良い気がするので良し。

やはりAAC接続よりは低音がよりどっしりと低い部分まで出るようになったと感じます。
一番良かったのはiPhoneだと音量メーターが細かく上げれる点。
メーター数自体は変わってないと思うんですが「ここから音量爆上がりする」という事象が解消された。

基本有線派という人もbluetoothアンプを使っている人はこいつを挟むだけで手軽に高音質コーデックに対応出来ます。
消費電力もiPhoneで1,2日試した限りは特に違いを感じないレベル。
つけっぱなしでも画面がオフになるとしばらくしてオフになるので挿しっぱなしで消費しまくるということもない。
個人的に唯一生じた問題は縦向きのまま、カメラレンズ付近についているスタンドを立てるとドングルが干渉する点。
当たり前ですがいくら小さくても末端に凸が出来るのでスタンドと末端が机との接点になる置き方は出来ません。
テコの原理で端子に力がかかるので出来たとしても非推奨。

こんなことしか問題がない程度には大満足の製品でした。
アリエクのセールでもある程度安く購入出来ますが、国内でも現状は中古が散見されます。(旧ファームウェアでLDACつかえねー!となった人かもしれない)
同じような製品探してたけど接続が不安、邪魔になりそうで不安という人には現状LDACもaptx LLも対応しているコンパクトなドングルとして唯一無二かなと思います。
オススメ!


総評
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/9点(格安でもないので外装の安っぽさはちょっと不満)

NICEHCK NX8 SE(Special Edition) 1DD+6BA+1PZTのトライブリッドイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(公式リンク
以前リリースされていたNXシリーズの最新作であるトライブリッド構成のイヤホンNX8の「日本限定チューニング」モデル。NX8 SE。
元々気になっていたモデルではあったのですが個人的にNX7 MK4からNXシリーズらしい尖りが丸くなっていたのもあり見送っていたモデル。
そんなNX8に「派手さ」をプラスした日本独自版のモデルが春頃にクラファンスタートしていたのでいってしまいました。




0.78 2pin端子で樹脂製の軽量なボディ。トライブリッド構成ですが全く感じさせないコンパクトな大きさ。
気持ち短めの金属製ノズルが根本からの盛り上がり含め少し斜めに伸びている。
滑らかで凹凸の少ない形状なので装着感は癖なく奥までしっかり押し込める感じ。
ベントは丸い形状で少し大きめのものがpin端子傍に1箇所と内側に1箇所。さらに長方形のベントがFP縁の金色部分にあります。
音漏れは結構ある。ベントがどれも割と大きめなことと樹脂筐体でレジン充填がされているわけでもないので想像以上には漏れた。
フェイスプレートは金色のアルミニウム合金で縁取られた星空模様。
商品画像だと結構きれいに見えてたんですが実物は樹脂の表面加工が分厚めなこともあって案外ぼやけた感じ。


音質としては無印版を聴いていないので比較は出来ませんが完成度高めのソリッド系ドンシャリ。
10mmの1DDはチタンメッキ振動板を採用。
サブベースのボリューム感は並で、あまり強い存在感はないが結構下の方まで出てる。ダンスミュージックだと割とゴリっとは出る。
ミドルベースはそこそこ存在感があり、それでいながらチタンコートのおかげか分離感が良くソリッドに引き締まっている印象。
逆に言うと余韻が少なめではあるので少し明るめの中高音と相まって若干腰高に聴こえるかもしれない。
ただし一昔前のNXシリーズを期待してる人にはむしろ「これくらいは明るくないとな」と感じるはず。
締まっている分メタルのギター等太めのサウンドも迫力は出しつつスピード感がある。
樹脂筐体であるにもかかわらずこのタイトな雰囲気はNXっぽい。

中高音はいかにもピエゾっぽい若干粗さのある元気な刺激が出るときもあるが基本的には全体に伸びも分離感も良く優秀な感じ。
若干ドライな印象でタイトな低音と合わせて完成度の高いソリッド系ドンシャリな印象を受けました。
男性ヴォーカルも女性ヴォーカルも抜けよく程々に伸びる。カッティング系のギターは思ったより他より凹んで前に出てこない。
6BA+1PZTなんて積んでたらさぞ刺激的な音をしてるに違いないと思いきや定価約3万に相応しいパンチと解像度。
ただ最近流行ってる?気のするマイクロプラナーを複数積んだ上位価格帯の中高音域と比べるとちょっと物足りない。
NX8 SEでしか味わえない栄養を期待してると「普通に完成度高いけど値段なりではあるな」と感じてしまった。

日本限定板なので販売経路が制限される云々とありますが結局はアリエクとかでも普通に買えるようになる予感はする。
普通に良いドンシャリイヤホンですが無印との差はそこまで大きくないようなので、気になる人はまず店舗で聴き比べをしたほうが吉。



総評
個人的好み度:10点満点中/7点
完成度:10点満点中/10点

ZiiGaat Luna ブランド初のフルBAイヤホン

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)(Linsoulリンク
ZiiGaatよりリリースされたブランド初となる6つのBAを搭載したフルBAイヤホン。Luna【PR】
6万近い定価に相応しく、Sonion製BA2基とKnowles製BAを4基搭載。
ZiiGaatといえば基本的にPOWERのある音が定番ですが、一体どんな具合なのか。


筐体は基本的にいつものタイプ。0.78 2pin端子で、大きめのメッシュベントが天頂部に一箇所のみ。
装着感は相変わらずの良さ。食い込むような形ではありませんがいつもよりワンサイズ落としたイヤピでスッポリハマる。
ガチガチに密着の取れるタイプというわけではないので遮音性等は普通。圧着感を高めたい場合は最近低価格帯でも増えてきてる
ぺったりとしたシリコンイヤピがオススメ。個人的にはあまり好きじゃないのでいつも角笛です。



フェイスプレートはこちらも最近定番になってきた個体差のあるグラデーションカラー+ラメ。
Lunaは月を意味しますが大きめの星を模したようなラメとグリーン系の細かいラメ、そして群青のラメという色使い。
月というよりは地球のような? 月からみた地球みたいな印象を受けます。

音質としてはフルBAらしいカッチリとした硬さがあるフラット寄りなサウンド。
サブベース自体は控えめ。ここが一番大きく他シリーズと違う部分でした。キックやミドルは並にボリューム感がある。
DDから出されるような弾力的な低音ではなくフラット寄りなクリーンなバランス。
ここで一気に好みが別れるとは思いますがブランドBAだけあり解像度は全体で非常に高く、他音域が突出してるわけでもないので
低音が弱いなぁという印象にはあまりなりませんでした。
ただサブベースがバッサリとカットされた印象が強いのでそこが弱いと困るよ!という人には難しい。
2.1chスピーカーのウーファー出力を一気に最小まで絞ったような雰囲気。
個人的に気に入ったのはベースのスラップサウンド。
ベースラインの膨らみがボンボン来なくて若干物足りない感じはありつつも、スラップのペキペキ感が非常に気持ちいい。フュージョン系の楽曲と相性良さそう。
スラップを多用するソロを聴いた時にかなり印象が変わりました。 重さよりもキレ重視に振るとこうなるんですね。

中高音は透き通った印象の強いサウンドで、刺さりはまったくない。
ギターのカッティングが気持ちよく聴けるタイプのキレの良さ。温もりは弱いがこのちょいクールでフラットな音は良い。
同じ6BAで構成されていたSLIIVOのSLT6は圧のあるタイプだったので人によってはフルBAなのにPOWERありすぎ!となりそうでしたが
Lunaはキレを上げつつフラットに仕上げてるのでBAサウンドに「静寂感」をイメージしてる人にはコチラのほうがオススメかも。
ヴォーカルも全体の中で飛び出ず凹まず、サ行の刺さりも無くバランスよく伸びる印象。
余韻や艶は少ないと思う。

ZiiGaatの今までのイヤホンからすると結構異端の出来。
結局ブランドらしい低音の強さあるんでしょう?と思ったら本当にスッキリとした見通し重視の音。
フルBAにしたんだからフルBAでしか作れないような音にしよう。という意気込みを感じました。
私が今まで持ってたイヤホンだとフルBAでも低音は強いぞ!というものしかなかったレベルなので新鮮。
ESTRELLAのようなギャンギャンに眩しい派手なサウンドも良いけど、フラットで落ち着いた雰囲気をしっかりと味わいたい人にオススメ。
POWERは一旦置いとくぜ!という潔さを感じるチューニングでした。



総評
個人的好み度:10点満点中/7点
完成度:10点満点中/10点