2年程前にレビューしたCanonというイヤホンがCanonⅡをいう次期種を経て更にグレードアップしたバージョン、Canon Pro【PR】
1DD+4BAだったCanonからとりあえずBAは2つ増えましたが、どれ程の進化を遂げたのか。
ちなみにⅡは未所持なのであくまで初代Canonとの比較となります。
本体は樹脂製で、シンプルながら耳に収まりの良いタイプ。初代はかなり食い込むような形状で、ノズルも長いので
ガッチリとした装着感でしたがProは最近のZiiGaat系列に非常に近い、程よくガッチリ系になりました。
試しに比べてみると本当に似てる。 ノズルと根本が少し太めですがそれ以外は樹脂の強い光を当てると若干透ける雰囲気までそっくり。
初代はいつもよりワンサイズ下のイヤピを使っていましたがProはいつもどおりで丁度よい。
ノズルは真ん中に返しのあるタイプ。角笛のような少し緩めのイヤピだとすぐズレてしまうんですが基本問題なし。
ベントは天頂部に大きめのものが一箇所。 金属メッシュになっているので初代より丈夫そう。
初代のはパット見で左右の区別がつくデザインになっていたけどProでは銀色のシンプルな色味。音漏れは大きめの音量でもほとんど気にならないレベル。
FPは初代のように個体差のあるようなデザインではなさそう。
ネットの製品画像だと地味な色味に見えるかもしれませんが3色に散りばめられた細かいラメと、粗めの銀色のラメが3つのコーナーにアクセント。
群青、橙色、ピンクがかった赤がとても良いグラデーション。
ブランドロゴとCanonという刻印はシリーズ統一みたいですね。
搭載ドライバについては1DDがバイオロジカル系の振動板から液体シリコンエッジ&LCPドームという2つの素材を合わせたものに。
BAはブランド物なのか詳細不明ですが2基増えています。
スイッチが3つあった初代に対しProは2つ。
どちらも低音調整用とのことですが結局トータルバランスは変わるのでそのあたりお楽しみ。
ちなみに箱開け時点では1番スイッチがオンの「イコライザーモード」と称されるものでした。
スイッチ0-0での印象は「あくまでCanonのバランスを崩さずに解像度、分離感を上げたキレイめなグレードアップドンシャリ」
グイグイとミドルベースが迫ってくるわけではないがサブベースを含めて濃さ、重さがある。サブベースに関しては随分下から地響き的な重さが。
バスドラもベースラインもゴリゴリときた初代と同じような気持ちいい低音。そこから解像度がかなり高くなった。
引き締まっているのでだらしのない余韻がなく、かといってソリッドで物足りないということは無い重み。そこに解像度が加わっているので
0-0の時点で相当気持ちいい。
中高音域はBAが2基追加されたことで多少は余裕出るのかな?と思ってましたが相当質感が上がりました。
初代では空間的な狭さや、男性Voの凹みが気になっていたけど全く凹まずきれいに前に出てくる。空間も上下と奥行きにだいぶ余裕が出たように感じる。
女性Voは刺さる直前くらいまでグンと伸びてくれるし、寒色にも暖色にも寄らず程よく艶がある。
唯一初代で平凡な印象だった解像度も結構高めな印象。
金管楽器もパンチがありながら刺さらず気持ちの良い刺激感。
ギターのカッティングやシンセサイザーの音も分離感が良く力強い。
ピアノだけはたまに少し大げさな響きを感じた。
ドラムの金属系はそこまで前に出てこないが細やかさは十分。
主張の強い中音域に飲まれずこちらもしっかりと分離されています。
1-0だと低音域全体がめっちゃ盛られます。かなり変わる。
ダンスミュージックだと常に唸ってうねっている。中音域も負けじと力強さこそありますが
流石に全体的には箱鳴り感というか、低音に包みこまれるような感覚。
それでも分離感が失われていないのは流石のチューニング。
EQとは異なり電子クロスオーバーでの調整は音の歪を生じさせない。 らしい。
低音好きなら間違いなく1-0。Mega5+bassのような酔ってしまいそうな低音まではいかず、低音好きのための限界を責めた量感。
1-1はポップモード、低音強調と紹介はされてますが1-0よりも中高音域を若干下げた感じに聴こえる。
凹ませたというより丸みを持たせたような。
低音の量感も増してはいるけど1-0に比べるとちょっと盛りすぎ感。
1-0では保っていた中音域の力強さが弱く感じる。
0-1はなぜか製品ページだと紹介されていないけど、ミドルベース周辺を盛った印象。
紹介されてないだけあるというか、ちょっと単純にバランスが悪い。
Proで1番良くなったと感じた中音域をマスクして、1-1のような低音モリモリモリバランスでもなくベースの真ん中だけやたらと膨らんだ感じ。
個人的には0-0でCanonらしく使うか、1-0でパワーCanonとして使うかの二択。
初代は高音域スイッチだけ上げて使うの一択でしたがProは低音を盛ってもなお中音域の力強さが素晴らしい。
お値段こそお高めですが初代が気に入った人ならまず間違いなくハマれる。
手持ちで比べるとCanon Proよりド派手なヤツも解像度が高いヤツもいるけど見た目含めてCanon ProはCanonでしか得られない謎の栄養を高めたグレードアップ版。
Canonを知らないけど興味があるという人には試聴の機会が無いと難しい価格帯ですが、低音、ドンシャリ好きなら一度は経験してほしいイヤホンでした。
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/10点
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