NF Audio RA15 上位モデルのドライバと交換式ノズル持ちの金属イヤホン

 

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私のブログでは初登場となるブランド、NF audioの国内では8/16に発表したばかりの新作。RA15。
qdc端子で、かなり小型な部類の全金属筐体。小ぶりでも亜鉛合金系なのか、重みはしっかり目。
わずかにザラつきのあるシルバーグレーの鈍い輝きが良い感じ。
フェイスプレートはなだらかに凹んでおり、ブランドロゴが刻印されています。



ベントは2箇所。ドライバのほぼ真上であろう位置と、もう1箇所はかなり外側に。
RL表記は印字ではなくガッツリと彫られています。
ノズルは標準的な長さで少し角度が深め。根本がこんもりと山のようになっているタイプです。
SIMGOTの製品でも見かけた方向性のデザインですね。
RA15は1DDとはいえ一部がかなり薄いスリムデザインですが、この内側の構造は金属筐体でも装着時の重心が外側に寄らず
しっかりと密閉も取りやすい。



ノズルは元々装着されているシルバーの「ステンレス製」と、付属品として「真鍮製」ノズルもあります。
前者は「BRIGHT」で後者は「WARM」のサウンド設定となっており、よくある低音量の調整ではなさそうな予感。
搭載されたドライバは上位モデル「NA2+」にも搭載されているMC2L-10Mダイナミックドライバ。
軽量かつ中剛性で優れた弾性をもつ5μ高分子複合ダイヤフラムによるパフォーマンス。
他にもデュアル磁気回路やリアキャビディを追加したデュアルキャビティ設計等。
13800円で売り出されたイヤホンとしてはかなり属性がモリモリに拘ってあるイヤホン。

まず【スレンレスノズル-BRIGHT】の音質としては金属筐体らしい音のタイトさ+綺羅びやかさが融合したドンシャリ。
クッキリハッキリと刺激感のある音ですが、サブベースからミドルベースまでしっかりとした重さと量感があるので
中高音が悪目立ちするような印象はなく、それでいて金管楽器の硬さやドラムの金物の表現はかなり強い。
刺さるとまでは言わないがBRIGHTと名がつく通りかなり明るめの音です。
低音は反応が早く余韻が少なめなので相対的にヴォーカルもかなり前に出てくる。男性Voも気持ちいいくらい伸びるが、温度感はやや寒色寄り。
女性Voにいたっては元が高めだと少しキンッと刺激的に聴こえる部分もある。
分離感や解像度はそこそこ高め。上下にステージ感が広く聴こえる。
上位モデルの技術が落とし込んであるおかげなのか、かなりハッキリとしたカリカリ系と言ってもいいくらいの明るさにもかかわらず
不快と感じる音になっていないのは凄いですね。

続いて【真鍮ノズル-WARM】の音質はその名の通りしっかりと音が変化。ウォームというかDARKという感じ。
とても明るかった中高音域がしっかりとトーンダウンするので元々重さのあった低音域がかなり前に出てくる。
ミドルベースの辺りも相対的にかなりボリュームアップ。
あれだけ刺激感のあった金管楽器が分離感はそのままに明るさが半分くらい減ってしまったように思えます。
多分いきなり真鍮ノズルを聴いたら「低域重視ながら中高音も程よく主張するドンシャリ」と表現したけど
先に聴いたステンレスノズルの音があまりに明るいのでギャップが凄い。
個人的には真鍮ノズルの方が好みではありました。

正直フィルターやスイッチ等のチューニングギミックは「色々選べる楽しさ」より優柔不断な私としては「どれも選び難い」になる傾向があるので
最初からこれだ!って音にしてほしい気持ちが強い。
RA15は2つのフィルターでハッキリと性格が変わるので「こっちが好き!」で選びやすいし、元の完成度が高い分「たまには交換するか」という楽しみ方も十分出来る。
少し気になる点としては真鍮製ノズルは真鍮の性質上、少し保管・メンテナンスに気を使うところ。

上位モデルの技術を落とし込んだ完成度の高さに
2つの大きく異なる性格の音を楽しめ、小型で装着感の良い金属筐体。
通常1万越えというとお高めのイヤホンに感じる所ですが、BAに頼らないDD一発のパンチがある完成度の高い音は
お値段以上の価値があると思います。
ちなみに箱内部のイヤホン収納はCD世代にはたまらない格好良さでした。


総評
個人的好み度:10点満点中/9点 
完成度:10点満点中/10点 


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