TRIi3 MK3 軽量化&パワーアップしたシリーズ第3弾

 

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TRIよりリリースされ、その見た目と名前の通り3種のドライバを搭載したPOWER感で人気を博したi3シリーズが
おおよそ3年ぶりに帰ってきました。その名もMK3【PR】
私のブログでも過去2作をレビュー済みですが、i3無印 i3PROという二機種がありました。
DD+平面駆動+BAという基本的な構成は変わらず。
DDはベリリウムコート振動板採用の10mm、平面ドライバも10mm。BAはSonion製となっております。
かなり期待できそうな構成ですが、その期待に違わぬPOWERのある音でしたことを先に書いておきます。



0.78 2pin端子で、もちろん全金属ボディ。スペックを見るとシリーズ通してCNCアルミニウム合金とあるけど
MK3は明らかに軽いです。
頭頂部に数個空いていたベントはMK3では少し大きめのものが1個だけになりました。
サイズやフェイスプレートのデザインはPROと変わっていないと思います。
ノズルも形状は同じですが、メッシュと筒の間の段差は消えています。メッシュの目地も一番細かいタイプになりました。
少し古い記事で恐縮ですがPROの記事もご参照ください。
実は過去の2つとも、装着感に関してはそこそこの部類で特別良くはなかった。
MK3はガッチリ食い込むようなタイプとは違うけど軽いおかげでズレることも少なく、結果装着感は向上しています。
鏡面仕上げだった2つに比べMK3はマット仕上げになっており、細かな傷は目立たないというかそもそもつきにくい。
指紋も目立たず、何よりレビュー記事用に撮影しても映り込みが少なくて助かる。

シリーズの簡易スペック一覧

音質としてはシリーズ最高傑作と言って良い。
重低音の存在感はありつつも非常に引き締まりのあるベリリウムらしさのある低音域。
明るく解像度が高く、広く響く中高音域。
i3無印はヘッドホンのような音場の広さが魅力的で、PROはそこに音圧が加わったことで狭く感じたけど
MK3に関しては音圧もありつつ上方向に抜けるような広さ。
独自のアコースティックチャンバー、アコースティックダクト、アコースティックダンパーを加えることで
各音域のPOWERを引き出したうえで耳に障るざらつきや刺さりは排除するという、内部構造にもかなりの拘り様。

サブベースからミドルベースは中高音の明るさに隠れがちな時もあるけど存在感はそこそこ。
重みは出しつつも非常に引きが早く余韻が少ない。
キレ良く他の音を阻害しないため、ダンス系やメタル系に重さは欲しいけど反応の良さを重視する人にオススメできる。
ポップスメインで聴く人だとベースラインが地味に感じてしまうかも。
キックの重みは楽曲に関わらずあるのでスカスカになることはない。

中高音の金属的な質感は非常に煌めきがあり、分離感もそこそこに高め。
ギターカッティングやホーン楽器のキレや伸びは不快な帯域を極力削ったうえで美味しさはなるだけ残した感じ。
i3無印はこのあたり特別目立って前に出てくるような存在感ではなかったので気持ち暗めの印象だったけど
MK3はかなり明るい印象を受ける。残響感も少し強め。
ヴォーカルも男性・女性問わず程よく伸びる。温度感は寒色寄りだけど男性ヴォーカルも悪くない。

全体的にゴリゴリ力押しの強さではないんだけどシリーズで一番明るくて低音域にも重さがある。
そこに持ち味である音場の広さが気持ち良さを高めてます。
密閉型ながらヘッドホンのような、程よい距離感があるので聴き疲れしにくい。
イヤホンの良さである音の聴き取りやすさとヘッドホンの良さである聴き疲れのしにくさを丁度いい塩梅で実現したバランス。
i3無印、PROどちらも良いけどMK3は数年空けてリリースしただけあり完成度がより高い。
付属ケーブルもしっかり太くてパワーがあるのでリケーブル前提じゃなくてもOK。
カラーリングがシルバーではなくパープルになってしまったけどコレはコレで。

付属は4.4mmプラグなので注意

通常価格は29,999円のところ、リリースイベントで25,999円。
ご時世的と構成を考えるとかなり頑張ったお値段に感じる。
i3は個人的に思い出深いイヤホンなので、PRO経て新作とかどんな出来かとハードルを上げてしまったけど中々に良い出来でした。
シリーズが好みだった人は勿論、金属筐体で音の広さを重視する人には特にオススメです。


実物はもう少し落ち着きがあります


総評
オススメな人:上に書いてしまった。
個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/10点 

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