LETSHUOER S15 14.8mm平面駆動ドライバ+新技術モジュールのハイテク機

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク)(メーカー公式
LETSHUOERよりリリースされたS12シリーズの最新作にしてハイグレードモデル。S15
ドライバサイズ自体は同じですがS15は6mmのPRM(パッシブフィルターモジュール)も搭載。
詳細はLETSHUOERより参考に頂いた資料を貼らせていただきます。


私のブログだとSIMGOTのEA2000等、パッシブラジエーターを搭載したイヤホンは今までにもありました。
通常パッシブラジエーターは他のユニットの力を増幅するような形で、低音を増強するような機構。
S15に搭載された特許技術であるPFM「R-Sonic」は全く別物らしい。

まずR-Sonicは外耳道の圧力を調整し最適化することを可能としたこと。
通常の低音増強としての機能だけでなく、音圧が強い時は圧を調整することでより快適なリスニング環境を維持するというもの。

そこに加えて2つの音導管によるフィルタークロスオーバー。
巨大な平面駆動ドライバとPFMそれぞれに独立させることで余計な歪を発生させません。



商品ページによってメッシュが別物だけど、これが仕様

本体は0.78 2pin端子。これまでの全金属筐体から打って変わってつや消しでマットな質感の樹脂になりました。
手に馴染みやすく、肌に優しい医療グレードの素材でもあります。
フェイスプレートはアルミ合金系のもの。商品ページにデカデカと表示されるロゴのように3つの刃のような模様があります。
ベントは内側に2つ並んだ小さいものと、pin側上面側にもう1箇所。
ドライバサイズは共通でも新しいモジュールが追加された分、本体サイズはS12シリーズに比べ少々大柄。
ノズルも少し長くなりました。そして根本から結構太めに。
装着感自体は今まで程ではないにしろちょうどスッポリと収まり快適。
なだらかな形状で固定感は弱いため私の場合、喋りながら使っていると急にズレて緩くなることはありました。

音質としては従来のシリーズより重低音に独特深みと広がりを出しつつ、平面駆動の良さも十分に残したサウンド。

サブベースからミドルベースまで解像度が高めで、PFM+樹脂製となった筐体の影響もあってか深みもかなり感じる。
重さだけでなく広がりもあるので低音好きには一度体験してほしい。
独自技術の強みか、これだけ強い低音域があるにも関わらずゴリゴリと押し出して他を阻害するようなだらしなさはありません。
パッシブラジエーター搭載ならもっとえげつないベースがくると期待する方もいるかもしれませんが
暴力的な低音域ではない。
この辺り実にスマートというか、主張が強いけど過度に主張しない不思議なラインを行き来してるような感じ。
間違いなく今までのイヤホンでは味わえない独特の量感。(個人談

中高音域は平面駆動らしく解像度が高く滑らかなサウンド。
Voからギターサウンドは分離感よくキッチリとパンチもあって気持ち良い伸びがある。
S12シリーズよりも包み込むような音の近さと広さがあってLIVE音源は勿論
スタジオ音源でもライブで聴いてるかのようなダイナミック感。
高音域の残響感がシリーズの中では弱いため一聴すると「低音重視で他は少々フラット気味」に聴こえるかもしれないが
中音域の主張の強さはそこまで落ちていない。
公式も上流のパワーとエージングは必要だという見解があるようなので環境による違いは大きくなると思う。
経験上平面駆動ドライバは少し鳴らし込んでからじゃないと箱出しは少々雑に鳴ってる印象。



ギターサウンドの分離感、ドラムのスネアのヌケ、金管楽器の刺さる直前までくるよう伸びは平面駆動らしく揃ってます。
低音域の独特な強さが一番の主張というか、強みであると思うので
単純にS12に低音の強くなったバージョン、Z12の進化系とは考えずにまた別物として聴いたほうが良いです。

私自身最初はS12シリーズと比べすぎてちょっと大人しいか? 
これに今までの倍以上の価格は流石に特許技術使用とはいえ高いのでは?と思いました。
総合的には聴き込んでると「この曲めっちゃ気持ちいいな」と思える発見が多くて面白いイヤホンでした。
明瞭感においては一歩譲りますが独特の存在感を持つ低音域と近くて広いダイナミックな中音域はかなり聴いてて楽しいです。

そこそこの価格帯ですが、特許技術を使用した独自の魅力があるイヤホンなので是非。
国内で試聴出来る店舗もあるのも強み。



総評
オススメな人:低音域重視の方。S12シリーズの雰囲気は好きだけど刺激強くて長時間は疲れると思った方。
個人的好み度:10点満点中/9.5点
完成度:10点満点中/9点(スコシダケ 価格ガネ)

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