LETSHUOER S12 PRO S12の別仕様版

 

今回ご紹介するのはこちら。平面駆動イヤホンが数々とリリースされる中、
比較的初期にリリースされ未だ高い人気を誇るS12の別仕様モデル。S12 PRO。
内蔵ドライバやチューニング等基本的にはS12と同一。
14.8mm型平面駆動ドライバーを搭載したアルミニウム合金の金属筐体。
カラーリングは1色のみで、スペースグレーという紫がかったような灰色。
S12のカラーリングも結構渋かったですがこちらはより渋い。
濃紺とも違う独特の色合いと金属ボディのマットな質感がたまりません。

S12との主な違いはカラーリングだけでなく、付属ケーブル。
3.5mm端子は勿論、2.5mm 4.4mmバランス端子にも交換可能。
バランスにしたいから別途ケーブルを買わなきゃとか、買うときに4.4mm版を選ばないととか
そういう煩わしさからの開放と、環境の変化にも対応出来るギミックは素直に嬉しいですね。
というか豪華。
S12シリーズの付属ケーブルは音質、取り回しといい使用感の良い見栄えするタイプなので
満足感高め。

S12やZ12と異なるノズルのメッシュ
pin側のベントが大きい
0.78 2pin仕様で、ボディはかなり小さめ。金属製ですが非常に軽量でもあります。
丸みを帯びており特に突出した箇所がないので収まりが難しいかと思いきや、きれいにすっぽり収まりました。
長時間使ってもまったく疲れのない装着感。
ベントが2箇所あり、1箇所は端子のすぐ側に大きめのものが。
3つ並べていたりする仕様は時折見かけますがここまで大きめなベントは初めてみます。
ベントなのにゴミが入らないようにメッシュが付いているくらいには大きい。
ちなみにS12との違いとしてノズルのメッシュが少し荒い目のタイプになっています。
S12とZ12は細かいよくあるタイプのメッシュですがS12 PROはTRI-I3でみたようなメッシュに似てますね。

音質としてはくっきりと解像度の高く広がりのある中高音が印象に残るドンシャリ。
まず中高音の透き通ったクリアさに度肝を抜かれます。
今までも平面駆動ドライバを搭載したイヤホンはいくつか経験してきましたし、
寒色系の名機Braveryもお気に入りですがそのどれと比べてもちょっと明るさが1段階違うなというレベル。

サブベースは中高域に圧倒されて見落としがちなんですが実はかなり出ます。
ポップス等中心に聴くとわかりにくいんですがメタル・ロック・ダンスを聴いたり
ライブ音源を再生すると「こんなあったの君」というくらいグゥンと響きます。
ミドルベースも解像度はかなり高めで、しっかりソリッド感のある鳴り方。
DDのような弾むような感覚は少ない引き締まった音ですが、引き締まってなお存在感のあるベースは
低音域控えめのほうが好みという方でも是非聴いて欲しい魅力があります。
反応が早いというか、残響感が少ないので存在感はあるのに決して全体を阻害しない。

中高音はとても明るく、シャープで存在感強めですが刺さるような不快感まではない。
平面駆動の真骨頂を引き出したチューニングなのか、ドラムの金物やホーン楽器、ドラムのスネア、女性Vo
全てが解像度高めのクリアなサウンドで抜けが良く、かつ力強さもある。
大きめなベントが功を奏しているのか、クリアさ、抜けの良さ、力強さが全て高水準を保っています。
濃密さでいえばBraveryに軍配ですが、金属筐体によくある綺羅びやかな残響感は
S12 PROの音質と相まって非常にクセになります。
耳から離れてくれなくて困る。

平面駆動色々とあってどれが良いかわからない!という人にはS12/S12 PROは非常にオススメ出来る手堅い1本だと思います。
ほんと強いてあげるなら、カリカリとしたドライな中高音は苦手で、丸みのある音じゃないと困るとか。
イヤホンはグイグイと奥に突っ込んでがっちり遮音性と閉塞感のある状態が好み!という人だったら
あまり向いていません。遮音性は並以上にありますけどね。
個人的には平面駆動とか関係なく万人にオススメ。
価格的にもセール時を狙えばS12は1万前半で購入できる機会も珍しくないのが更に良いところ。
5千~1万円クラスならTRN VX PROですが、あの方向性が好きなら是非こちらも候補に入れて欲しい。

近日Z12もレビュー投稿予定。「じゃあZ12はどうなの」と思った人はお待ち下さい。



総評
オススメな人:寒色系で完成度の高いイヤホンがほしい方。 解像度高めな音が好みな方。
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/12点 音、質感、付属品。文句無し。



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