QKZ×HBB Khan 異なるサイズのDDを2つ組み合わせた新たなパワー系

 

今回ご紹介するのはコチラ。

QKZという基本的には格安でカラフルなイヤホンを数多く排出しているブランドから
HBB氏によるチューイングコラボモデル、Khan。(Linsoulリンクはこちら
10mmDD+7.8mmDD2発を搭載。最近はBAとのハイブリッドから1DDで質の高いイヤホンが続々と出てますが
ここにきてDQ6のようなDDを複数搭載するモデルが出ました。
qdc pin仕様でフェイスプレートは合金でボディは樹脂製ですが、その表面は磨りガラスのような加工が。
全然滑らないし指紋がベトベト目立たないので結構良いですね。ツルツルスケルトンで中身が丸見えも良いですが
これくらいうっすら透けてるくらいのも良い。

フェイスプレート側は、エポキシ樹脂のようなもので覆われた部分にロゴデザインがデカデカと入ってます。
QKZらしい、主張の強さですね。個人的にメーカー名がそのまま印字されてるより好感があります。
ちなみにベントはフェイスプレートの大きな2つのみで内側には無し。
最近ベントが内側に無しで別の場所に大きく設けたり、内側にもあるけどその他にも沢山ある。みたいの多い気がする。
デザイン的にもちょっと他とは違うぞという個性になるし、音響的な意味も色々研究されているんでしょうか。
ただこの大きさなので勿論音漏れはそれなりに。
音の開放感と音漏れはどうしたってトレードオフですね。

2つ搭載されたサイズ違いのDDはリキッドクリスタルポリマー液晶複合板を採用しており、
10mmが低音、7.8mmが中高音を担っています。
最近のDDはリキッドクリスタルポリマーやらリキッドシリコンやら、一時期は
カーボンナノチューブ(CNT)が席巻していましたが新たな勢力という感じですね。
KZのxunドライバもありますが、振動板に言及されたイヤホンが特に増えたような。

音質としては従来のDDよりも中高音にパンチだけでなく繊細さも兼ねたタイプのウォームドンシャリ。
最近の1DD系統のモデルは1発とは思えないほど上下に広く、器用に尖り無く鳴らす印象ですが
Khanは高性能なDDを2発積んだ余裕が出ているのか、10mmというサイズを遺憾なく発揮した
広がりのある濃いめのベースが特徴的。沈み込みはそこまでじゃないけど
サブベースよりちょっと上のあたりからミドルベースまでの濃さが全体的にかなり濃い。
ベースギターが元々前に出てくる曲だと、それはもうゴリゴリに出てきます。
その為全体的にはウォームな響きなんですが、適度に締まりがあるので支配的にはならない。
TRN VX PROなんかにあるような、ソリッドだけど弾みもそれなりにある音をもう少し柔らかくしたイメージ。

中高音は7.8mmというサイズのおかげなのか、太さのあるしっかりとした線を保った音。
10mmの低音パワーに負けずしっかりと主張があるが尖りはほとんど無し。
DDらしい高音域の刺さりが気になる人でもギリ平気そうなライン。
普通これだけボリューミーな低音に負けじとかなりのパンチを出してきそうなものですが
HBB氏によるチューニングのおかげか、主張がありつつも太さのある嫌味のない中高音に仕上がっています。
女性Voあたりは流石に全体の中ではちょっと丸く、控えめな響きですが
金管楽器やドラムの金属類が埋もれずに聴けるのが気持ちよく聴けるラインを保ってますね。

個人的にはKZ DQ6が好きだった人にこそ試して欲しい、新たなDD複合イヤホンとしての進化を感じるイヤホンでした。
ベントのおかげでウォームめなバランスでも開放感と抜け感が結構強いので楽しく聴けます。
気になった点として、磨りガラスのような滑り止め加工がノズルにまで及んでおり、
ノズル先端の経が気持ち太めな事と相まってイヤピの着脱がしにくく、
柔らかめのイヤピだと慎重に着脱しないとちょっと怖いかなと思いました。


総評
オススメな人:ウォームなバランスのドンシャリが好きな方。繊細でシャキシャキとした中高音は刺さって苦手だという方。
個人的好み度:10点満点中/9点
完成度:10点満点中/9点




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