TRN TA2 TAシリーズの最新作 

 

今回ご紹介するのはこちら。

TRN TA2 今作はMMCXであったTA1とは異なりqdc端子になりました。
8mmカーボンナノチューブDDを搭載し、knowles製BAが2基搭載されています。
筐体はTAと似たようなものですが、背面には特徴的なデザインの金属プレート。
かなり大きめなベント穴があり、内部の広さの割にドライバーがミチミチに詰まっているわけではないので
音漏れはさほどでもありませんが遮音性はちょっと弱めになっています。

フェイスプレートを除けば同じ筐体に見えます

TA、TA1ときてTA2でも8mmDDとBAという基本構成は変わらず。
音も基本的な方向性は変わらないチューニングをしていると感じました。
刺さるようなドンシャリが苦手な方にはオススメな音です。

8mmDDがCNTになったことで低音が若干引き締まり、密度の高い音になりました。
写真を見て何となく感じたかもしれませんが筐体サイズの割に随分とノズルに近い配置に
ドライバーが置かれているんですね。そして角度がついて長さもあるノズル。
この2つの要素が絡んでなのか、比較的ヌケの良いサウンドというよりも前に前に
押し出されたような濃密な音が鳴ります。
濃いめのサブベースにミドルベース域は若干控えめな量感。

中音域はBAが2基に増えた恩恵か、余裕のある濃いめのサウンド。
TA1の中音域にパワーが加わった印象。詳しくは後述しますがちょっとこんもりした印象は受けます。
高音域に関しては距離を感じます。全体の二歩くらい遠くで鳴っている。

TA2は一言でいうと刺さりのまったくないドンシャリ。
TAは暖色系の優しい音、TA1は解像度が向上し全体的に明るさがプラスされた音。
TA2はTA1の特徴的な筐体により狭くなっていた音場を改善し、装着感も並以上に良くなりました。
背中のベントも相まって理想的な優しめの寒色系サウンド!になるかと思いきや。
8mmCNTドライバになった影響なのか、はたまた配置の関係なのか。
BAを2基搭載しているにも関わらずTA1よりもヌケが悪く感じます。

解像度を保ちつつ濃いめのサウンドになって、音場も広く感じますが
TAにあったような厚手のカーテンの向こう側でなっているような閉塞感があります。
最近はVX PROという高解像度、寒色系ながらパワーもあるヌケの良い名機がありながら
TA2はパワー重視で閉塞感が強いです。

完全に個人の好みですが、TAとTA1は良くてもTA2は少し微妙なラインです。
コストをかけて良いパーツを使って、当然価格も上がるわけですが
そこまでの価値を見出だせない音。
低音は締りがありつつパワフルだが、中高音は解像度はあるが籠もり気味。
TAの音が好みだった人はあの音を更に濃密にした音なので良いと思いますが
TA1の方向性を進化させた音が良い人はVX PRO等に手を出したほうが良いかも。



総評
オススメな人:TAの音が好みだった方。サ行の刺さりとは無縁な音が良い方。
個人的好み度:10点満点中/6点
完成度:10点満点中/8点



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