KZ PR3 低価格平面駆動イヤホンの現行版

 

今回ご紹介するのはコチラ。(Amazonリンク
KZよりリリースされていた平面駆動シリーズの最新モデル PR3。
その数字が示す通り、むしろそれ以上に前モデルのあるイヤホンです。
パット見ではフェイスプレートの模様が違うくらいにしか見えませんが、実際あまり変わっていません。
主にチューニングで差をつけてきたモデルなのですが、第一に13.2mm平面駆動を搭載したうえで
公式やアリエクだと4千円前後で買えるという格安さが売りのイヤホン。
個人的にはこの価格帯で得られる音なんて...と思いスルーし続けてたんですがPR3にしてノリで購入してしまいました。


コチラの面にもがっつりと穴が

qdc pinで本体は透明度の高い樹脂製クリアシェル。
フェイスプレートは亜鉛合金で、その下にメタルメッシュプレート。
見ての通りがっつりと開放的になっていますが、例によって音漏れは見た目ほどじゃないです。
ただしイヤホンの頭側、pin近くにも開放的なメッシュ部分があるので何というか全方位に向けてやんわりと漏れる感じ。
漏れよりも外部からの音がかなり聞こえてしまうのでうるさい場所で使うと気になるかも。

装着感は良好。大型ドライバを搭載している影響で本体の厚みがあるけど、本体からややはみ出るくらいに
角度のついているノズルがしっかりと耳にハマって安定します。
筐体自体は内側に何もとっかかりが無いのですが本体の形がすっぽりとハマるのでグラつきも感じられない。

クリアな分、接着剤の粗さが見える

音質としては平面駆動の入門として、また終わりとしても通用しそうな完成度の高い音。
平面駆動ドライバの入ったイヤホンを初めて聴いたときは単発でもなかったので
想像よりも柔らかいというか、案外普通の音だなーと思っていたのですがPR3は
私が想像した平面駆動らしさ全開のドンシャリというか、ジャッキリした音。

まず開放的な機構のおかげで音の広がりは全域において上々。
それでいてサブベースは重さを保ちつつミドルベースも量感がありながらヌケよく、だらし無い柔らかさが皆無。
全体通して凄く固い音ですが低音域だけはある程度柔らかさもあります。
音楽においても動画視聴においても、ゲームでもズンズン来てほしい爆発音等は美味しいところを引き出してくれます。

中音域は平面駆動らしさのある解像度高めなカリカリサウンド。
女性Vo、ピアノ、金管楽器、シンセサウンド、どれも他にはない明るい音で楽しめます。
艶っぽさはゼロといっていいほどに乾いているので男性Voをメインに聴く人だと少し無機質で物足りなさを感じるかも。
キラキラした楽曲を聴くと相当に気持ち良い。
一聴して聴き疲れしやすい音だと思ったんですが、半開放のようなヌケのおかげか刺さり自体は抑えられているので
長時間でも全然OK。

高音域は中音域とほぼ同じ印象。とても綺羅びやかで気持ち良い。
ただし解像度という意味では中音域ほど高くなく、ちょっと雑なKZらしいギラっとした感じも曲によって垣間見える。

総合的には自分が思ってた平面駆動のサウンドイメージそのものだったので非常に良い買い物でした。
S12シリーズだと、全金属筐体でベントも少なめなので鋭い残響感が出がちでも
PR3の樹脂筐体+肉抜きしまくりの機構がそこの辺りをいい塩梅に押さえてる感じがします。
勿論ここだけでどっちが良い悪いという話ではありませんが。

PR3で強いてネガティブな面をあげるとすれば音が硬くてASMRには致命的に向いてない。
全然リラックスしないです。


Amazonだと通常約1万という価格設定ですがアリエク等で時期を狙えば4千円前後という差があるので
基本的にはアリエクや公式をオススメします。




総評
オススメな人:平面駆動で攻めたい人全て
個人的好み度:10点満点中/10点
完成度:10点満点中/10点 接着剤雑じゃない!?なんてのは御愛嬌

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