KZ ZAS BA7基と1DD構成のハイクラスなドンシャリ

 

今回ご紹介するのはこちら。
KZからリリースされた7BA+1DD構成のハイブリッドイヤホン。ZAS。
去年リリースされたZAXと同じような構成ですが、使用されているBAユニットやDDは異なっています。
特にDDはDQ6にも使われている、背面部にドームのような形状を有したXUNドライバーを採用。
低音が力強く特盛になることが期待されるDDです。

qdc 2pin構成。最近は特に多いですね。おかげでqdcのケーブルもどんどん増えてきました。
ボディはDQ6に近いような形ですがドライバー数の違いもあってZASの方が少し大きい印象。
はじめは尖っている部分が耳に突き刺さって痛くなってましたが全体を手前に回転させるように
ねじ込むと痛みもなく安定しました。ボディが大きめなので多少ひねっても安定します。
今回はブラックを選択しましたが、真っ黒なプレートを金で縁取られておりリッチな雰囲気。
表面が透明樹脂でコーティングされたようになっているのですが、あまり耐性が高くなくはじめから結構擦り傷が付いてました。

音の第一印象としてはムッキムキな低音域と中高音のハキハキしたサウンド。
ZAXと違って背面に音の逃げ道がないおかげか、低音がモリモリとしています。
重低音~ミドルベースとしっかりした量感があり、低音イコライザなんてまず必要ないであろう音。
多少ボワつきがありますが全体を支配してしまうようなだらつきはありません。ある程度締まりもあります。

中音域は特盛のベースがありながらしっかりと前に出てきます。Vo、ギターのサウンドには粒感がしっかりとあり
刺さらず、解像度もそこそこ。個人的にZAXで最も物足りなかったのは中音域のか細さだったので
ZAS力強さのある中音域はとても気に入りました。ドラムのスネアサウンド等もしっかりとハリがあります。

高音域は他2つに比べると少し遠くにありますが曇りは少なめ。全体の中では地味ながらも
これだけ強い低音域のある密閉型の中では健闘している方かと。

KZらしいギラギラとした感じは弱めですが今回はそれが結果としてとてもバランスの良い仕上がりになっていると感じました。
特盛の低音域とそれに負けず抜けてくる中音域、一歩下がるが曇らず鳴らす高音域。
ほぼ音の逃げ場がない密閉タイプですが音場自体は並か少し広め。低音域がこれだけ強いのに圧迫感が少ないんですね。
数あるドンシャリの中で とてもムキムキなのにバランスの優れた、まとまりの良いハイクラスなドンシャリです。


総評
オススメな人:低価格帯のハイブリッドドンシャリからクラスアップしたい方。
個人的好み度:10点満点中/9点(VX PROのソリッドな低音もいいですが、これだけブンブン低音を出してくれるとやはり気持ち良い)
完成度:10点満点中/10点(ボディのゴツさを除けば万人にオススメ出来るドンシャリです)


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