TRN VX PRO 無印版から進化した8BA+1DD

今回ご紹介するのはこちら
VXからBAを2基追加して帰ってきたVX PROです。
見た目に大きな変化はありませんが中身はだいぶグレードアップした様子。
特に1DDはカーボンナノチューブが使用されたものになっており、どういった変化を遂げたのか楽しみなイヤホンでした。
pinは変わらずqdc。ボディは軽量の金属筐体。シンプルながらも独自の形状。ノズルはボディから若干長めに伸びており
耳の穴にガッチリとハマる感覚があります。

音の第一印象はVXの面影を良い意味で感じさせない進化したサウンド。
低音には底力があり、中高音は見通しがよく解像度が高め。それでいて刺さらない。
正直言って無印は低音がちょっと力弱く、細めの中高音がそれを殊更強調してしまうのでイマイチに感じていたのですが
PROは別物と感じるくらい出来が良い。

低音はカーボンナノチューブ振動板のおかげか、締りがありますが重低音の存在感が全体の低音不足を感じさせません。
ミドルベースは全体でかなり後ろになり存在感は薄めですが量感は最低限アリ。
中音域はクッキリと音粒を感じ、主張感があるがまったく刺さりのない音。女性Voは勿論、ピアノやストリングス系の音も
華麗に響きます。金属筐体ということもあり軽やかさが強調されている印象。
徹底的に無駄を削ぎ落とした音というんでしょうか。普段愛用しているTRI I3 PROがこんもりした音に感じてしまう程に
見通しの良い、透き通った音です。
高音も中音と同じようなイメージですが主張感は並。鋭さがないのでこちらも不快感無し。

中高音の見通しの良さ、解像度の高さ、でもまったく不快な刺さりのないこのバランスは未体験でした。
低音好きな自分でもこのスッキリとした音はクセになる。
一応、イコライザで低音域を盛ってみるとしっかりとミドルベースも持ち上がります。
ライブ音源を聴く時はI3 PROに軍配が上がりますが、スタジオ音源は正直VX PROの方が音を聴き取りやすく楽しいかもしれない。
唯一弱点を上げるとすれば、クッキリしすぎて苦手な人もいそうな点。
1DD構成等の全体的な太さのあるサウンドに比べると聴き疲れしやすいイヤホンかも。

イヤホンのメイン機は1本に絞りたいタイプなのですが、I3 PROとVX PROは同じくらい気に入ってしまったので困りました。
耳は2個しかないのに。


総評
オススメな人:スッキリと見通しの良い中高音が好きな方、低音はソリッドに、でも重低音にある程度量感が欲しい方。
個人的好み度:10点満点中/10点(ウォーム系最高!音には太さがなきゃダメ!という好みを捻じ曲げられた 今までで一番強烈な印象を受けたイヤホンになりました)
完成度:10点満点中/10点(1万以下でこの出来は破格だと思います)



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