KZ AST 片側12BAドライバー搭載のモンスターイヤホン

今回ご紹介するのはKZ AST 2つで合計24このBAドライバーを搭載した特盛イヤホンです。
最近はDD単発等シンプル目なイヤホンに寄っていたのですがこんな特盛イヤホンが発売当初クーポンがあるとはいえ1万ちょっとで手に入るのは手頃だったので手を出してみました。
KZと言えば外出用に愛用しているDQ6や、今は手放してしまいましたがZAX等 派手めに音楽を楽しむならコスパ抜群のイヤホンが数多くありますが今作はどんな雰囲気なのか。。。
左:DQ6 右:AST

ケーブル端子はqdcタイプ。ボディは背面が金属プレートになっており小さめのベント穴。
特筆すべきはやはり12BAを詰め込んであるだけあるボディの大きさ。
DQ6も大きめでしたがコイツはさらにデカイ!! 分厚さが半端ないです。
装着感としてはDQ6よりも内側の凹凸が若干少ないおかげで異物感は案外少なめ。
分厚さが凄い分、耳からは大きくはみ出ます。
また、イヤーノズルもDQ6と同じく短め。 付属イヤピも軸部分が相当短いタイプです。
finalのEタイプのような軸が長いのを使っている人はカットしないと装着が厳しいでしょう。

背面側の盛り上がりが凄い...


肝心な音はどうかというと。
思ったより大味。

ZAXのように解像度がずば抜けて高い訳でもなく、TRI-I3のように音場の広さがあるわけでもない。
低音も中高音もそれぞれにある程度主張はあるのですが全体としてちぐはぐというか。
特に高音はちょっとお粗末。粒が荒くてバッキングギター等は曲によってノイズ感すらあります。
悪い意味でDD単発感がある高音。2枚くらい布をかけてる印象です。

低音~中低音にかけてはBAのみとは思えないしっかりとした量感があり、バランスとして腰高でもない。
全体を支配してモコモコとさせるほど出しゃばらない程度に締まりもある良い感じの音。
中音域は男性、女性Vo付近も低音に負けず主張してくるが、狭さを感じる窮屈な音。天井の低さを感じます。


現時点で確認出来る他の方のレビューでは「モニターライク」という言葉があったりして
比較的良い印象がありますが自分の環境の問題なのか、正直期待していたハードルが高かった分
う~んという感じ。
ASX等は通っていないのでちょうどいい比較対象がいない分感じ方が大分異なっているのか。

ZAXは粒が細かく、それでいて刺さらずちょうど良いバランスで音楽を楽しく聴かせてくれる
優秀なパンチ力のあるイヤホンでしたがそれに比べて個人的な格は大分落ちます。
私がZAXを手放した理由は音がクール系過ぎて楽曲に寄ってはモニター的でつまらなく聞こえてしまったり、
背面にあれだけベントのような穴があるにも関わらず音の広がりが標準的なものに収まっていたことでした。

今までに使ったことのあるBAオンリー機はBGVP Q2がありますがあちらも思い返すとBAオンリーとは思えないしっかりとした中低音が魅力でしたが
全体としては同じようなモッサリとしてイマイチなものでした。


ASTはBAオンリーとは思えない迫力があり、
音場はckxのように縮こまることもなくある程度はそれぞれ音の距離感にゆとりがあります。
ただ全体的な音がモッサリとして聴いてて楽しくないです。
今までで一番の多ドライバーイヤホンかつBAオンリーなのでどんな面白い音か、あるいはまとまった綺麗な音かと、
どちらに転んでも楽しみだと期待してただけに寂しい感覚。




総評
オススメな人:BAオンリー&多ドライバーのロマン機を試したくてしょうがないイヤホンフリークな方。試行錯誤して遊ぶのが趣味に近い方には、いじり甲斐のあるじゃじゃ馬なのかもしれません。
個人的好み度:10点満点中/3点。
完成度:10点満点中/無評価




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